三角形ABCにおいて、点Q、Rがそれぞれ辺AC, ABを1:2に内分しているとき、線分BOと線分OQの比、つまり$BO:OQ$を求める問題です。

幾何学ベクトル三角形内分
2025/4/7

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、点Q、Rがそれぞれ辺AC, ABを1:2に内分しているとき、線分BOと線分OQの比、つまりBO:OQBO:OQを求める問題です。

2. 解き方の手順

この問題はチェバの定理やメネラウスの定理を使う方法も考えられますが、ここではベクトルを用いた解法を紹介します。
まず、AB=b,AC=c\vec{AB} = \vec{b}, \vec{AC} = \vec{c}とします。
点R, Qはそれぞれ辺AB, ACを1:2に内分するので、
AR=23b,AQ=23c\vec{AR} = \frac{2}{3}\vec{b}, \vec{AQ} = \frac{2}{3}\vec{c}
と表せます。
次に、線分BQ上の点Oについて、実数ssを用いて、
AO=(1s)AB+sAQ=(1s)b+23sc\vec{AO} = (1-s)\vec{AB} + s\vec{AQ} = (1-s)\vec{b} + \frac{2}{3}s\vec{c}
と表せます。
同様に、線分CR上の点Oについて、実数ttを用いて、
AO=(1t)AC+tAR=(1t)c+23tb\vec{AO} = (1-t)\vec{AC} + t\vec{AR} = (1-t)\vec{c} + \frac{2}{3}t\vec{b}
と表せます。
上記2式は同じAO\vec{AO}を表しているので、
(1s)b+23sc=23tb+(1t)c(1-s)\vec{b} + \frac{2}{3}s\vec{c} = \frac{2}{3}t\vec{b} + (1-t)\vec{c}
b,c\vec{b}, \vec{c}は一次独立なので、
1s=23t1-s = \frac{2}{3}t
23s=1t\frac{2}{3}s = 1-t
この連立方程式を解きます。
t=32(1s)t = \frac{3}{2}(1-s)23s=1t\frac{2}{3}s = 1-tに代入すると、
23s=132(1s)=132+32s=12+32s\frac{2}{3}s = 1 - \frac{3}{2}(1-s) = 1 - \frac{3}{2} + \frac{3}{2}s = -\frac{1}{2} + \frac{3}{2}s
56s=12\frac{5}{6}s = \frac{1}{2}
s=35s = \frac{3}{5}
したがって、
AO=(135)b+2335c=25b+25c=25(b+c)\vec{AO} = (1-\frac{3}{5})\vec{b} + \frac{2}{3} \cdot \frac{3}{5}\vec{c} = \frac{2}{5}\vec{b} + \frac{2}{5}\vec{c} = \frac{2}{5}(\vec{b} + \vec{c})
一方、OQ=AQAO=23c25b25c=25b+(2325)c=25b+415c\vec{OQ} = \vec{AQ} - \vec{AO} = \frac{2}{3}\vec{c} - \frac{2}{5}\vec{b} - \frac{2}{5}\vec{c} = -\frac{2}{5}\vec{b} + (\frac{2}{3} - \frac{2}{5})\vec{c} = -\frac{2}{5}\vec{b} + \frac{4}{15}\vec{c}
線分BO上にOがあるので、BO=kOQ\vec{BO} = k\vec{OQ}となる実数kkが存在するはずです。
AOAB=25(b+c)b=35b+25c=k(25b+415c)\vec{AO} - \vec{AB} = \frac{2}{5}(\vec{b} + \vec{c}) - \vec{b} = -\frac{3}{5}\vec{b} + \frac{2}{5}\vec{c} = k(-\frac{2}{5}\vec{b} + \frac{4}{15}\vec{c})
35=25k-\frac{3}{5} = -\frac{2}{5}kよりk=32k = \frac{3}{2}
25=415k\frac{2}{5} = \frac{4}{15}kよりk=32k = \frac{3}{2}
したがって、BO=32OQ\vec{BO} = \frac{3}{2}\vec{OQ}となり、BO:OQ=32:1=3:2BO:OQ = \frac{3}{2}:1 = 3:2

3. 最終的な答え

BO : OQ = 3 : 2

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