1から100までの自然数について、以下の個数を求めます。 (1) 4で割り切れ、かつ6で割り切れる数 (2) 4で割り切れる、または6で割り切れる数 (3) 4で割り切れない、または6で割り切れない数

離散数学集合場合の数順列組み合わせ
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1. 集合の要素の個数

1. 問題の内容

1から100までの自然数について、以下の個数を求めます。
(1) 4で割り切れ、かつ6で割り切れる数
(2) 4で割り切れる、または6で割り切れる数
(3) 4で割り切れない、または6で割り切れない数

2. 解き方の手順

(1) 4で割り切れ、かつ6で割り切れる数:
4と6の最小公倍数は12なので、12の倍数を数えれば良い。
100 ÷ 12 = 8 あまり 4
したがって、1から100までの12の倍数は8個。
(2) 4で割り切れる、または6で割り切れる数:
4で割り切れる数の個数は 100 ÷ 4 = 25個。
6で割り切れる数の個数は 100 ÷ 6 = 16 あまり 4。 したがって、16個。
4でも6でも割り切れる数(つまり12で割り切れる数)は(1)より8個。
したがって、4で割り切れるか6で割り切れる数の個数は、
25+168=3325 + 16 - 8 = 33
(3) 4で割り切れない、または6で割り切れない数:
全体(100個)から、4でも6でも割り切れる数でないものの個数を求めます。
4で割り切れない、または6で割り切れない数の個数は、4で割り切れる数と6で割り切れる数の少なくとも片方が成り立たないということなので、全体から両方割り切れる数を引けばよい。
4で割り切れない、または6で割り切れない数 = 全体 - (4で割り切れ、かつ6で割り切れる数でない)
100(4でも6でも割り切れる数)=100(12の倍数の個数)100 - (4でも6でも割り切れる数) = 100 - (12の倍数の個数)
1008=92100 - 8 = 92 個。
または、4で割り切れる、または6で割り切れる数の余事象を考えます。
10033=67100 - 33 = 67

3. 最終的な答え

(1) 8 個
(2) 33 個
(3) 92個
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2. 場合の数

1. 問題の内容

大小中3個のサイコロを投げるとき、目の和が10になる場合の数を求めます。

2. 解き方の手順

大、中、小のサイコロの目をそれぞれx,y,zx, y, zとすると、x+y+z=10x+y+z=10を満たす整数の組(x,y,z)(x, y, z)を求める問題。ただし、1x,y,z61 \le x, y, z \le 6
まず、x=x1,y=y1,z=z1x' = x - 1, y' = y - 1, z' = z - 1と変換すると、x,y,zx', y', z'は0以上の整数で、x+y+z=103=7x' + y' + z' = 10 - 3 = 7を満たす。
この問題は、7個の区別できない球を3つの区別できる箱に入れる問題と同じ。
もしx,y,z5x', y', z' \le 5という条件がないなら、この解の個数は、
(7+3131)=(92)=9×82×1=36{7+3-1 \choose 3-1} = {9 \choose 2} = \frac{9 \times 8}{2 \times 1} = 36
次に、x6,y6,z6x' \ge 6, y' \ge 6, z' \ge 6のいずれかを満たす場合を除く。
x6x' \ge 6の場合、x=x6x'' = x' - 6とおくと、x+y+z=76=1x'' + y' + z' = 7 - 6 = 1
この解の個数は、(1+3131)=(32)=3{1+3-1 \choose 3-1} = {3 \choose 2} = 3
同様に、y6y' \ge 6となる場合も3通り、z6z' \ge 6となる場合も3通り。
x6x' \ge 6y6y' \ge 6を同時に満たすことはない(6+6>76+6 > 7)。よって、これらは排反事象である。
したがって、目の和が10になる場合の数は、36333=2736 - 3 - 3 - 3 = 27 通り。
以下に目の和が10になる組み合わせを全て示す。
(1,3,6) (1,4,5) (1,5,4) (1,6,3)
(2,2,6) (2,3,5) (2,4,4) (2,5,3) (2,6,2)
(3,1,6) (3,2,5) (3,3,4) (3,4,3) (3,5,2) (3,6,1)
(4,1,5) (4,2,4) (4,3,3) (4,4,2) (4,5,1)
(5,1,4) (5,2,3) (5,3,2) (5,4,1)
(6,1,3) (6,2,2) (6,3,1)
よって、27通り

3. 最終的な答え

27 通り
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3. 順列

1. 問題の内容

先生2人、生徒3人が1列に並ぶ場合の数を求めます。
(1) 並び方の総数
(2) 生徒3人が連続して並ぶ並び方
(3) 両端が生徒である並び方
(4) 先生2人が隣り合わない並び方

2. 解き方の手順

(1) 並び方の総数:
5人全員が並ぶので、5!=5×4×3×2×1=1205! = 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 120通り
(2) 生徒3人が連続して並ぶ並び方:
生徒3人を1つのグループとして考え、先生2人とそのグループの合計3つのものを並べる。
並べ方は3!=63! = 6通り。
生徒3人のグループ内での並び方は3!=63! = 6通り。
したがって、3!×3!=6×6=363! \times 3! = 6 \times 6 = 36通り
(3) 両端が生徒である並び方:
両端の生徒の選び方は3×2=63 \times 2 = 6通り。
残りの3人(生徒1人、先生2人)の並び方は3!=63! = 6通り。
したがって、6×6=366 \times 6 = 36通り
(4) 先生2人が隣り合わない並び方:
まず生徒3人を並べる。並べ方は3!=63! = 6通り。
生徒3人の並びの両端と間の4つのスペースに先生2人を並べる。
4つのスペースから2つを選んで先生を並べるので、4P2=4×3=12{}_4P_2 = 4 \times 3 = 12通り。
したがって、3!×4P2=6×12=723! \times {}_4P_2 = 6 \times 12 = 72通り

3. 最終的な答え

(1) 120 通り
(2) 36 通り
(3) 36 通り
(4) 72 通り

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