複素数 $1$ の8乗根を求める問題です。

代数学複素数ド・モアブルの定理代数方程式累乗根
2025/3/13

1. 問題の内容

複素数 11 の8乗根を求める問題です。

2. 解き方の手順

複素数 zz11 の8乗根であるとは、z8=1z^8 = 1 を満たすことを意味します。
11 を極形式で表すと、1=cos0+isin01 = \cos 0 + i \sin 0 となります。
一般に、1=cos(2kπ)+isin(2kπ)1 = \cos (2k\pi) + i \sin (2k\pi) (kk は整数) と表せます。
したがって、z8=cos(2kπ)+isin(2kπ)z^8 = \cos (2k\pi) + i \sin (2k\pi) となります。
ド・モアブルの定理より、z=cos(2kπ8)+isin(2kπ8)=cos(kπ4)+isin(kπ4)z = \cos (\frac{2k\pi}{8}) + i \sin (\frac{2k\pi}{8}) = \cos (\frac{k\pi}{4}) + i \sin (\frac{k\pi}{4}) となります。
k=0,1,2,3,4,5,6,7k = 0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7 を代入すると、異なる8つの解が得られます。
k=0k=0 のとき、z=cos0+isin0=1z = \cos 0 + i \sin 0 = 1
k=1k=1 のとき、z=cosπ4+isinπ4=22+i22z = \cos \frac{\pi}{4} + i \sin \frac{\pi}{4} = \frac{\sqrt{2}}{2} + i \frac{\sqrt{2}}{2}
k=2k=2 のとき、z=cosπ2+isinπ2=iz = \cos \frac{\pi}{2} + i \sin \frac{\pi}{2} = i
k=3k=3 のとき、z=cos3π4+isin3π4=22+i22z = \cos \frac{3\pi}{4} + i \sin \frac{3\pi}{4} = -\frac{\sqrt{2}}{2} + i \frac{\sqrt{2}}{2}
k=4k=4 のとき、z=cosπ+isinπ=1z = \cos \pi + i \sin \pi = -1
k=5k=5 のとき、z=cos5π4+isin5π4=22i22z = \cos \frac{5\pi}{4} + i \sin \frac{5\pi}{4} = -\frac{\sqrt{2}}{2} - i \frac{\sqrt{2}}{2}
k=6k=6 のとき、z=cos3π2+isin3π2=iz = \cos \frac{3\pi}{2} + i \sin \frac{3\pi}{2} = -i
k=7k=7 のとき、z=cos7π4+isin7π4=22i22z = \cos \frac{7\pi}{4} + i \sin \frac{7\pi}{4} = \frac{\sqrt{2}}{2} - i \frac{\sqrt{2}}{2}

3. 最終的な答え

11 の8乗根は次の8つです。
1,22+i22,i,22+i22,1,22i22,i,22i221, \frac{\sqrt{2}}{2} + i \frac{\sqrt{2}}{2}, i, -\frac{\sqrt{2}}{2} + i \frac{\sqrt{2}}{2}, -1, -\frac{\sqrt{2}}{2} - i \frac{\sqrt{2}}{2}, -i, \frac{\sqrt{2}}{2} - i \frac{\sqrt{2}}{2}

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