$a \geq 0$ とする。 $-2 < x < 1$ が $|x| \leq a$ の十分条件であるような $a$ の値の範囲と、必要条件であるような $a$ の値の範囲を求める。

1. 問題の内容

$a \geq 0$ とする。 $-2 < x < 1$ が $|x| \leq a$ の十分条件であるような $a$ の値の範囲と、必要条件であるような $a$ の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1) 十分条件の場合

$-2 < x < 1$ が $|x| \leq a$ の十分条件であるとは、 $-2 < x < 1$ ならば $|x| \leq a$ が成り立つということである。

$-2 < x < 1$ を満たすすべての $x$ に対して $|x| \leq a$ が成り立つためには、$-2 < x < 1$ における $|x|$ の最大値が $a$ 以下である必要がある。

$-2 < x < 1$ において、 $|x|$ は $x=-2$ に近づくほど大きくなる。ただし、$x=-2$ を含むわけではない。

$x=1$ のとき $|x| = 1$ である。

$x = -2$ に限りなく近づくとき $|x|$ は $2$ に限りなく近づく。

したがって、 $|x| \leq a$ が $-2 < x < 1$ で成り立つためには、$2 \leq a$ が必要である。なぜなら、$a < 2$ とすると、たとえば $x=-1.9$ のとき $-2 < x < 1$ を満たすが、$|x| = 1.9 > a$ となり $|x| \leq a$ が成り立たないからである。

$a \geq 2$ ならば、$-2 < x < 1$ を満たす任意の $x$ に対して $|x| < 2 \leq a$ となり、 $|x| \leq a$ が成り立つ。

したがって、十分条件であるための $a$ の範囲は $a \geq 2$ である。

(2) 必要条件の場合

$-2 < x < 1$ が $|x| \leq a$ の必要条件であるとは、$|x| \leq a$ ならば $-2 < x < 1$ が成り立つということである。

つまり、 $|x| \leq a$ を満たす $x$ は、必ず $-2 < x < 1$ を満たす必要がある。

言い換えると、$-a \leq x \leq a$ ならば $-2 < x < 1$ が成り立つ必要がある。

$x$ の範囲 $-a \leq x \leq a$ が $-2 < x < 1$ に含まれるためには、$-2 < -a$ かつ $a < 1$ が成り立つ必要がある。

すなわち、$a < 2$ かつ $a < 1$ である。

したがって、$a < 1$ となる。

しかし、$a \geq 0$ という条件があるので、$0 \leq a < 1$ が必要条件であるための $a$ の範囲である。

3. 最終的な答え

十分条件であるような $a$ の値の範囲: $a \geq 2$

必要条件であるような $a$ の値の範囲: $0 \leq a < 1$