(1) 第4項が30, 初項から第8項までの和が288である等差数列 $\{a_n\}$ について、初項と公差、そして初項から第 $n$ 項までの和 $S_n$ を求めよ。 (2) 第2項が36, 初項から第3項までの和が156である等比数列 $\{b_n\}$ で公比が1より大きいものについて、初項と公比、そして初項から第 $n$ 項までの和 $T_n$ を求めよ。 (3) 異なる3つの実数 $a, b, c$ がこの順で等差数列になっており、$b, c, a$ の順で等比数列になっている。$a, b, c$ の和が18であるとき、$a, b, c$ を求めよ。

代数学数列等差数列等比数列連立方程式二次方程式
2025/4/8

1. 問題の内容

(1) 第4項が30, 初項から第8項までの和が288である等差数列 {an}\{a_n\} について、初項と公差、そして初項から第 nn 項までの和 SnS_n を求めよ。
(2) 第2項が36, 初項から第3項までの和が156である等比数列 {bn}\{b_n\} で公比が1より大きいものについて、初項と公比、そして初項から第 nn 項までの和 TnT_n を求めよ。
(3) 異なる3つの実数 a,b,ca, b, c がこの順で等差数列になっており、b,c,ab, c, a の順で等比数列になっている。a,b,ca, b, c の和が18であるとき、a,b,ca, b, c を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
等差数列の一般項は an=a1+(n1)da_n = a_1 + (n-1)d で表される。ここで、a1a_1 は初項、dd は公差である。
第4項が30なので、a4=a1+3d=30a_4 = a_1 + 3d = 30 である。
初項から第8項までの和は S8=82(2a1+(81)d)=4(2a1+7d)=288S_8 = \frac{8}{2}(2a_1 + (8-1)d) = 4(2a_1 + 7d) = 288 である。
これを整理すると 2a1+7d=722a_1 + 7d = 72 となる。
連立方程式
a1+3d=30a_1 + 3d = 30
2a1+7d=722a_1 + 7d = 72
を解く。1つ目の式を2倍して 2a1+6d=602a_1 + 6d = 60 とし、2つ目の式から引くと d=12d = 12 となる。
これを a1+3d=30a_1 + 3d = 30 に代入すると a1+3(12)=30a_1 + 3(12) = 30 より a1=3036=6a_1 = 30 - 36 = -6 となる。
したがって、初項は 6-6、公差は 1212 である。
Sn=n2(2a1+(n1)d)=n2(2(6)+(n1)12)=n2(12+12n12)=n2(12n24)=6n212nS_n = \frac{n}{2}(2a_1 + (n-1)d) = \frac{n}{2}(2(-6) + (n-1)12) = \frac{n}{2}(-12 + 12n - 12) = \frac{n}{2}(12n - 24) = 6n^2 - 12n である。
(2)
等比数列の一般項は bn=b1rn1b_n = b_1 r^{n-1} で表される。ここで、b1b_1 は初項、rr は公比である。
第2項が36なので、b2=b1r=36b_2 = b_1 r = 36 である。
初項から第3項までの和は T3=b1+b2+b3=b1+b1r+b1r2=b1(1+r+r2)=156T_3 = b_1 + b_2 + b_3 = b_1 + b_1 r + b_1 r^2 = b_1(1 + r + r^2) = 156 である。
b1=36rb_1 = \frac{36}{r}b1(1+r+r2)=156b_1(1 + r + r^2) = 156 に代入すると 36r(1+r+r2)=156\frac{36}{r}(1 + r + r^2) = 156 となる。
これを整理すると 36+36r+36r2=156r36 + 36r + 36r^2 = 156r となり、36r2120r+36=036r^2 - 120r + 36 = 0 となる。
これを12で割ると 3r210r+3=03r^2 - 10r + 3 = 0 となり、(3r1)(r3)=0(3r - 1)(r - 3) = 0 となる。
したがって、r=13r = \frac{1}{3} または r=3r = 3 である。公比が1より大きいので、r=3r = 3 である。
b1r=36b_1 r = 36 より b1=363=12b_1 = \frac{36}{3} = 12 となる。
Tn=b1(rn1)r1=12(3n1)31=12(3n1)2=6(3n1)T_n = \frac{b_1(r^n - 1)}{r - 1} = \frac{12(3^n - 1)}{3 - 1} = \frac{12(3^n - 1)}{2} = 6(3^n - 1) である。
(3)
a,b,ca, b, c がこの順で等差数列なので、2b=a+c2b = a + c である。
b,c,ab, c, a がこの順で等比数列なので、c2=abc^2 = ab である。
a+b+c=18a + b + c = 18 である。
a=18bca = 18 - b - c2b=a+c2b = a + c に代入すると 2b=18bc+c2b = 18 - b - c + c より 3b=183b = 18 となり、b=6b = 6 である。
a=186c=12ca = 18 - 6 - c = 12 - c となる。
c2=abc^2 = abb=6b = 6a=12ca = 12 - c を代入すると c2=6(12c)c^2 = 6(12 - c) となる。
これを整理すると c2+6c72=0c^2 + 6c - 72 = 0 となり、(c+12)(c6)=0(c + 12)(c - 6) = 0 となる。
c=12c = -12 または c=6c = 6 である。
a,b,ca, b, c は異なる3つの実数なので、cbc \ne b より、c=12c = -12 である。
a=12c=12(12)=24a = 12 - c = 12 - (-12) = 24 となる。

3. 最終的な答え

(1) 初項は 6-6, 公差は 1212, Sn=6n212nS_n = 6n^2 - 12n
(2) 初項は 1212, 公比は 33, Tn=6(3n1)T_n = 6(3^n - 1)
(3) a=24a = 24, b=6b = 6, c=12c = -12

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