(1) 右の図の2直線のなす角 $\theta$ ($0 \le \theta \le \frac{\pi}{2}$)を求める。 (2) 直線 $2y-x-2=0$ と $\frac{\pi}{4}$ の角をなす直線の傾きを求める問題に対して、太郎さんの解答の正誤を判断し、誤りがあれば訂正する。太郎さんの解答は以下の通り。 (a) 直線 $2y-x-2=0$ と直線 $x=k$ ($k$は実数)とのなす角は $\frac{\pi}{4}$ ではないから、直線 $x=k$ は不適である。 (b) 直線 $2y-x-2=0$ と $x$軸の正の向きとのなす角を $\theta$ とすると、 $\tan\theta = \frac{1}{2}$ である。 (c) したがって、この直線と $\frac{\pi}{4}$ の角をなす直線の傾きは、 $\tan(\theta + \frac{\pi}{4}) = \frac{\tan\theta + \tan\frac{\pi}{4}}{1 - \tan\theta \tan\frac{\pi}{4}} = 3$ よって、求める傾きは、3。
2025/4/9
1. 問題の内容
(1) 右の図の2直線のなす角 ()を求める。
(2) 直線 と の角をなす直線の傾きを求める問題に対して、太郎さんの解答の正誤を判断し、誤りがあれば訂正する。太郎さんの解答は以下の通り。
(a) 直線 と直線 (は実数)とのなす角は ではないから、直線 は不適である。
(b) 直線 と 軸の正の向きとのなす角を とすると、 である。
(c) したがって、この直線と の角をなす直線の傾きは、
よって、求める傾きは、3。
2. 解き方の手順
(1) 図から2直線の傾きを読み取る。
1つ目の直線は、点(2,0)と(0,3)を通るので、傾きは 。
2つ目の直線は、点(-4,0)と(0,2)を通るので、傾きは 。
2直線のなす角をとすると、 で求めることができる。
。
となる。しかし、問題はの範囲で答えよ、とあるため、は正しい答えである。
(2) 太郎さんの解答について
(a) これは正しい。直線 は と変形でき、傾きは である。一方、直線 は傾きが存在しない。この2直線のなす角を とすると、なので、傾きの差の絶対値を1 + (傾きの積)で割ったものが1にならなければならない。しかし、傾きの積が定義できないため、この考え方は適用できない。
とのなす角はとおくと、は定義できないので、とは限らない。
(b) これは正しい。直線 は と変形でき、傾きは である。軸の正の向きとのなす角を とすると、 である。
(c) これは正しい。 に , を代入すると、 となる。
しかし、なす角が である直線は、傾きが の直線だけでなく、傾きが の直線も存在する。
。
したがって、求める傾きは 3 と である。太郎さんの解答は、 を求めていないため、不完全である。
訂正後の文章:したがって、この直線と の角をなす直線の傾きは、
よって、求める傾きは、3 と 。
3. 最終的な答え
(1)
(2) (a) 正しい
(b) 正しい
(c) 誤り。正しくは、
したがって、この直線と の角をなす直線の傾きは、
よって、求める傾きは、3 と 。