3次方程式 $x^3 - 3x^2 - 9x - m = 0$ (ここで、$m$は実数の定数)について、以下の問いに答えます。 (1) 異なる3つの実数解を持つとき、$m$の値の範囲を求めます。 (2) 1つの負の解と異なる2つの正の解を持つとき、$m$の値の範囲を求めます。

代数学三次方程式実数解微分増減極値解の配置
2025/4/9

1. 問題の内容

3次方程式 x33x29xm=0x^3 - 3x^2 - 9x - m = 0 (ここで、mmは実数の定数)について、以下の問いに答えます。
(1) 異なる3つの実数解を持つとき、mmの値の範囲を求めます。
(2) 1つの負の解と異なる2つの正の解を持つとき、mmの値の範囲を求めます。

2. 解き方の手順

(1)
与えられた3次方程式を f(x)=x33x29xm=0f(x) = x^3 - 3x^2 - 9x - m = 0 とします。
この方程式が異なる3つの実数解を持つためには、f(x)=0f'(x)=0が異なる2つの実数解を持ち、かつ極大値と極小値の積が負である必要があります。
まず、f(x)f'(x) を計算します。
f(x)=3x26x9=3(x22x3)=3(x3)(x+1)f'(x) = 3x^2 - 6x - 9 = 3(x^2 - 2x - 3) = 3(x-3)(x+1)
f(x)=0f'(x) = 0 となるのは、x=3x = 3x=1x = -1 のときです。
x=1x = -1 のとき、f(1)=(1)33(1)29(1)m=13+9m=5mf(-1) = (-1)^3 - 3(-1)^2 - 9(-1) - m = -1 - 3 + 9 - m = 5 - m (極大値)
x=3x = 3 のとき、f(3)=(3)33(3)29(3)m=272727m=27mf(3) = (3)^3 - 3(3)^2 - 9(3) - m = 27 - 27 - 27 - m = -27 - m (極小値)
異なる3つの実数解を持つための条件は、f(1)f(3)<0f(-1) \cdot f(3) < 0 です。
(5m)(27m)<0(5-m)(-27-m) < 0
(m5)(m+27)<0(m-5)(m+27) < 0
したがって、27<m<5-27 < m < 5
(2)
f(x)=x33x29xmf(x) = x^3 - 3x^2 - 9x - m が1つの負の解と異なる2つの正の解を持つ条件を考えます。
f(0)=mf(0) = -m であるので、
f(0)f(0) は、極大値f(1)f(-1)と極小値f(3)f(3)の間になくてはならない。
また、極大値f(1)f(-1)と極小値f(3)f(3)f(0)f(0)を挟んで符号が異なってなくてはならない。
すなわち、f(0)=0f(0)=0となると、x=0x=0が解になるので、00は正の解でも負の解でもないので条件を満たさない。
したがって、
f(1)>0f(-1) > 0 かつ f(3)<0f(3) < 0 かつ f(0)<0f(0) < 0です。
あるいは、f(1)<0f(-1) < 0 かつ f(3)>0f(3) > 0 かつ f(0)>0f(0) > 0です。
これらの条件をそれぞれ検討していきます。
f(0)=mf(0)=-mであることから、f(0)<0f(0) < 0の場合、m>0m > 0f(0)>0f(0) > 0の場合、m<0m < 0です。
f(1)=5mf(-1) = 5 - mf(3)=27mf(3) = -27 - mを考慮すると、
m>0m > 0のとき、f(1)>0f(-1) > 0 つまり m<5m < 5かつ f(3)<0f(3) < 0 つまり 27m<0-27 - m < 0m>27m > -27なので、0<m<50 < m < 5
m<0m < 0のとき、f(1)<0f(-1) < 0 つまり m>5m > 5かつ f(3)>0f(3) > 0 つまり 27m>0-27 - m > 0m<27m < -27なので、条件を満たすmmは存在しない。
f(x)=0f(x)=0は、x=0x=0で解を持たないので、f(0)0f(0)\ne 0です。
また、f(3)<f(0)<f(1)f(3) < f(0) < f(-1)となる必要があるので、
27m<m<5m-27-m < -m < 5-mとなり、m>0m > 0かつ5m>05-m>027m<0-27-m < 0になる必要があるので、0<m<50 < m < 5

3. 最終的な答え

(1) 27<m<5-27 < m < 5
(2) 0<m<50 < m < 5

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