一辺の長さが5の正四面体ABCDがある。辺BCの中点をMとし、∠AMD = θとする。頂点AからMDに下ろした垂線をANとする。 (1) $\cos{\theta}$ を求めよ。 (2) ANの長さを求めよ。 (3) BNの長さを求めよ。

幾何学正四面体三角比余弦定理三平方の定理空間図形
2025/4/11

1. 問題の内容

一辺の長さが5の正四面体ABCDがある。辺BCの中点をMとし、∠AMD = θとする。頂点AからMDに下ろした垂線をANとする。
(1) cosθ\cos{\theta} を求めよ。
(2) ANの長さを求めよ。
(3) BNの長さを求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
まず、三角形AMDについて考える。AMとDMは正三角形ABCとDBCの中線なので、長さは等しく、AM=DM=532AM=DM=\frac{5\sqrt{3}}{2}となる。MD = AM = 532\frac{5\sqrt{3}}{2}
また、AD=5である。
余弦定理より、
AD2=AM2+DM22AMDMcosθAD^2 = AM^2 + DM^2 - 2AM \cdot DM \cdot \cos{\theta}
52=(532)2+(532)22(532)(532)cosθ5^2 = (\frac{5\sqrt{3}}{2})^2 + (\frac{5\sqrt{3}}{2})^2 - 2 (\frac{5\sqrt{3}}{2}) (\frac{5\sqrt{3}}{2}) \cos{\theta}
25=754+7542(754)cosθ25 = \frac{75}{4} + \frac{75}{4} - 2(\frac{75}{4}) \cos{\theta}
25=15041504cosθ25 = \frac{150}{4} - \frac{150}{4} \cos{\theta}
25=752752cosθ25 = \frac{75}{2} - \frac{75}{2} \cos{\theta}
752cosθ=75225=75502=252\frac{75}{2} \cos{\theta} = \frac{75}{2} - 25 = \frac{75-50}{2} = \frac{25}{2}
cosθ=252275=2575=13\cos{\theta} = \frac{25}{2} \cdot \frac{2}{75} = \frac{25}{75} = \frac{1}{3}
(2)
三角形AMDの面積を2通りの方法で求める。
まず、sin2θ+cos2θ=1\sin^2{\theta} + \cos^2{\theta} = 1より、sin2θ=1(13)2=119=89\sin^2{\theta} = 1 - (\frac{1}{3})^2 = 1 - \frac{1}{9} = \frac{8}{9}
sinθ=223\sin{\theta} = \frac{2\sqrt{2}}{3} (∵ θ\thetaは鋭角なので)
三角形AMDの面積 = 12AMDMsinθ=12532532223=122534223=2524\frac{1}{2} \cdot AM \cdot DM \cdot \sin{\theta} = \frac{1}{2} \cdot \frac{5\sqrt{3}}{2} \cdot \frac{5\sqrt{3}}{2} \cdot \frac{2\sqrt{2}}{3} = \frac{1}{2} \cdot \frac{25 \cdot 3}{4} \cdot \frac{2\sqrt{2}}{3} = \frac{25\sqrt{2}}{4}
また、三角形AMDの面積 = 12MDAN=12532AN=534AN\frac{1}{2} \cdot MD \cdot AN = \frac{1}{2} \cdot \frac{5\sqrt{3}}{2} \cdot AN = \frac{5\sqrt{3}}{4} AN
したがって、534AN=2524\frac{5\sqrt{3}}{4} AN = \frac{25\sqrt{2}}{4}
AN=2524453=523=563AN = \frac{25\sqrt{2}}{4} \cdot \frac{4}{5\sqrt{3}} = \frac{5\sqrt{2}}{\sqrt{3}} = \frac{5\sqrt{6}}{3}
(3)
三角形ANMにおいて、三平方の定理より、
MN2=AM2AN2=(532)2(563)2=7541509=754503=22520012=2512MN^2 = AM^2 - AN^2 = (\frac{5\sqrt{3}}{2})^2 - (\frac{5\sqrt{6}}{3})^2 = \frac{75}{4} - \frac{150}{9} = \frac{75}{4} - \frac{50}{3} = \frac{225 - 200}{12} = \frac{25}{12}
MN=523=536MN = \frac{5}{2\sqrt{3}} = \frac{5\sqrt{3}}{6}
BM = 52\frac{5}{2}より、BN = BM - MN = 52536=15536\frac{5}{2} - \frac{5\sqrt{3}}{6} = \frac{15 - 5\sqrt{3}}{6} となることはない。
NはMD上にあるので、BM=MC=2.5, AM=DM=532\frac{5\sqrt{3}}{2}となる.
BN2=BM2+MN22BMMNcosBMNBN^2 = BM^2+MN^2-2BM \cdot MN \cos \angle BMN
ここで、Mは辺BCの中点なので、MB=MC=5/2となる。AM=DM= 532\frac{5\sqrt{3}}{2}.AN= 563\frac{5\sqrt{6}}{3}. 三角形AMNでMNの長さは MN=AM2AN2=7541509=2512=523=536MN= \sqrt{AM^2 - AN^2}= \sqrt{ \frac{75}{4} - \frac{150}{9} } = \sqrt{ \frac{25}{12} } = \frac{5}{2\sqrt{3} } = \frac{5\sqrt{3}}{6}となる。
次に、ABN\triangle ABNについて、AB2=AN2+BN22ANBNcosANBAB^2 = AN^2 + BN^2 -2AN\cdot BN cos \angle ANBより52=(563)2+BN22563BNcos905^2 = (\frac{5\sqrt{6}}{3})^2 + BN^2 - 2 \frac{5\sqrt{6}}{3} BN \cos90なので 25=1509+BN225= \frac{150}{9}+BN^2 BN2=25503=253BN^2 =25- \frac{50}{3} =\frac{25}{3}. よってBN=533BN=\frac{5\sqrt{3}}{3}

3. 最終的な答え

(1) cosθ=13\cos{\theta} = \frac{1}{3}
(2) AN=563AN = \frac{5\sqrt{6}}{3}
(3) BN=533BN = \frac{5\sqrt{3}}{3}

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