星の等級と明るさの関係を表す式が与えられており、それを用いて以下の2つの問いに答える。 (1) 等級-26の星は等級-12の星の何倍の明るさか。 (2) 等級の差が0.5であるとき、明るい星は暗い星の何倍の明るさか。 ただし、$\log_{10} 2 = 0.30$ とする。

応用数学対数指数天文学星の等級
2025/4/14

1. 問題の内容

星の等級と明るさの関係を表す式が与えられており、それを用いて以下の2つの問いに答える。
(1) 等級-26の星は等級-12の星の何倍の明るさか。
(2) 等級の差が0.5であるとき、明るい星は暗い星の何倍の明るさか。
ただし、log102=0.30\log_{10} 2 = 0.30 とする。

2. 解き方の手順

(1) 等級-26の星の明るさを L26L_{-26}、等級-12の星の明るさを L12L_{-12} とする。
与えられた式に n=12n = -12, m=26m = -26 を代入すると、
12(26)=2.5(log10L26log10L12)-12 - (-26) = 2.5 (\log_{10} L_{-26} - \log_{10} L_{-12})
14=2.5(log10L26log10L12)14 = 2.5 (\log_{10} L_{-26} - \log_{10} L_{-12})
142.5=log10L26L12\frac{14}{2.5} = \log_{10} \frac{L_{-26}}{L_{-12}}
5.6=log10L26L125.6 = \log_{10} \frac{L_{-26}}{L_{-12}}
L26L12=105.6=105×100.6\frac{L_{-26}}{L_{-12}} = 10^{5.6} = 10^{5} \times 10^{0.6}
ここで、100.6=10log104=410^{0.6} = 10^{\log_{10} 4} = 4 である (0.6=2×0.3=2log102=log1022=log1040.6 = 2 \times 0.3 = 2 \log_{10} 2 = \log_{10} 2^2 = \log_{10} 4 より)から、
L26L12=105×4=400000\frac{L_{-26}}{L_{-12}} = 10^5 \times 4 = 400000
(2) 等級の差が0.5であるから、nm=0.5n - m = 0.5 とする。
与えられた式に代入すると、
0.5=2.5(log10Lmlog10Ln)0.5 = 2.5(\log_{10} L_m - \log_{10} L_n)
0.5=2.5log10LmLn0.5 = 2.5 \log_{10} \frac{L_m}{L_n}
0.52.5=log10LmLn\frac{0.5}{2.5} = \log_{10} \frac{L_m}{L_n}
0.2=log10LmLn0.2 = \log_{10} \frac{L_m}{L_n}
LmLn=100.2\frac{L_m}{L_n} = 10^{0.2}
ここで、mmnnより等級が小さい(明るい)から、LmL_mLnL_n より大きい。
また、100.2=1015=10510^{0.2} = 10^{\frac{1}{5}} = \sqrt[5]{10} である。
100.210^{0.2} を求めるために、log102=0.3\log_{10} 2 = 0.3 を利用する。
100.210^{0.2}xx とおくと、log10x=0.2\log_{10} x = 0.2.
5log10x=15 \log_{10} x = 1
log10x5=1\log_{10} x^5 = 1
x5=10x^5 = 10
x=105x = \sqrt[5]{10}
x1.58x \approx 1.58
あるいは
100.2=1015=(10)1510^{0.2} = 10^{\frac{1}{5}} = (10)^{\frac{1}{5}}
与えられたlog102=0.3\log_{10} 2 = 0.3 を用いて、100.2=1015=100.63=(100.6)13=(10log104)13=413=431.58710^{0.2} = 10^{\frac{1}{5}} = 10^{\frac{0.6}{3}} = (10^{0.6})^{\frac{1}{3}} = (10^{\log_{10} 4})^{\frac{1}{3}} = 4^{\frac{1}{3}} = \sqrt[3]{4} \approx 1.587
nm=0.5n - m = 0.5 より、
0.5=2.5(log10Lmlog10Ln)=2.5log10LmLn0.5 = 2.5 (\log_{10} L_m - \log_{10} L_n) = 2.5 \log_{10} \frac{L_m}{L_n}
log10LmLn=0.52.5=0.2\log_{10} \frac{L_m}{L_n} = \frac{0.5}{2.5} = 0.2
LmLn=100.2\frac{L_m}{L_n} = 10^{0.2}
log101.58=log10158100=log101582=log102×792=0.3+log107922.22=0.2\log_{10} 1.58 = \log_{10} \frac{158}{100} = \log_{10} 158 - 2 = \log_{10} 2 \times 79 -2 = 0.3 + \log_{10} 79 -2 \approx 2.2 - 2 = 0.2
よって、100.21.5810^{0.2} \approx 1.58

3. 最終的な答え

(1) 400000 倍
(2) 1.6 倍

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