$n$ は正の整数とする。$n > 3$ のとき、不等式 $n! > 2^n$ が成り立つことを数学的帰納法を用いて示す。

代数学数学的帰納法不等式階乗
2025/4/15

1. 問題の内容

nn は正の整数とする。n>3n > 3 のとき、不等式 n!>2nn! > 2^n が成り立つことを数学的帰納法を用いて示す。

2. 解き方の手順

(1) n=4n=4 のとき
左辺は 4!=4×3×2×1=244! = 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 24
右辺は 24=162^4 = 16
したがって、4!>244! > 2^4 が成り立つ。
(2) n=kn = k (k>3k > 3) のとき、k!>2kk! > 2^k が成り立つと仮定する。
このとき、n=k+1n = k+1 のときも不等式が成り立つことを示す。
n=k+1n = k+1 のとき、(k+1)!>2k+1 (k+1)! > 2^{k+1} が成り立つことを示す。
(k+1)!=(k+1)×k! (k+1)! = (k+1) \times k!
帰納法の仮定より、k!>2kk! > 2^k であるから、
(k+1)!>(k+1)×2k (k+1)! > (k+1) \times 2^k
ここで、k>3k > 3 であるから、k+1>4>2k+1 > 4 > 2 が成り立つ。
したがって、k+1>2k+1 > 2 である。
よって、
(k+1)!>(k+1)×2k>2×2k=2k+1(k+1)! > (k+1) \times 2^k > 2 \times 2^k = 2^{k+1}
したがって、(k+1)!>2k+1(k+1)! > 2^{k+1} が成り立つ。
(1)(2)より、数学的帰納法によって、n>3n > 3 であるすべての整数 nn に対して、n!>2nn! > 2^n が成り立つ。

3. 最終的な答え

n>3n > 3 であるすべての整数 nn に対して、n!>2nn! > 2^n が成り立つ。

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