$n$ を自然数とするとき、$n^3 + 5n$ が6の倍数であることを証明します。

数論整数の性質倍数証明因数分解
2025/4/15

1. 問題の内容

nn を自然数とするとき、n3+5nn^3 + 5n が6の倍数であることを証明します。

2. 解き方の手順

まず、n3+5nn^3 + 5n を因数分解します。
n3+5n=n(n2+5)n^3 + 5n = n(n^2 + 5)
次に、n(n2+5)n(n^2 + 5) が6の倍数であることを示すために、n(n2+5)n(n^2 + 5) が2の倍数かつ3の倍数であることを示します。
(i) n(n2+5)n(n^2 + 5) が2の倍数であること:
nn が偶数のとき、nn は2の倍数であるため、n(n2+5)n(n^2 + 5) も2の倍数です。
nn が奇数のとき、n2n^2 も奇数であり、n2+5n^2 + 5 は偶数になります。したがって、n2+5n^2 + 5 は2の倍数であるため、n(n2+5)n(n^2 + 5) も2の倍数です。
よって、nn が偶数でも奇数でも、n(n2+5)n(n^2 + 5) は2の倍数です。
(ii) n(n2+5)n(n^2 + 5) が3の倍数であること:
nn が3の倍数のとき、nn は3の倍数であるため、n(n2+5)n(n^2 + 5) も3の倍数です。
nn が3の倍数でないとき、nn3k+13k+1 または 3k+23k+2 の形で表されます(kk は整数)。
- n=3k+1n = 3k+1 のとき、n2=(3k+1)2=9k2+6k+1n^2 = (3k+1)^2 = 9k^2 + 6k + 1 なので、n2+5=9k2+6k+6=3(3k2+2k+2)n^2 + 5 = 9k^2 + 6k + 6 = 3(3k^2 + 2k + 2) となり、n2+5n^2 + 5 は3の倍数です。したがって、n(n2+5)n(n^2 + 5) も3の倍数です。
- n=3k+2n = 3k+2 のとき、n2=(3k+2)2=9k2+12k+4n^2 = (3k+2)^2 = 9k^2 + 12k + 4 なので、n2+5=9k2+12k+9=3(3k2+4k+3)n^2 + 5 = 9k^2 + 12k + 9 = 3(3k^2 + 4k + 3) となり、n2+5n^2 + 5 は3の倍数です。したがって、n(n2+5)n(n^2 + 5) も3の倍数です。
よって、nn が3の倍数でもそうでないときでも、n(n2+5)n(n^2 + 5) は3の倍数です。
(i) と (ii) より、n(n2+5)n(n^2 + 5) は2の倍数かつ3の倍数なので、6の倍数です。

3. 最終的な答え

したがって、n3+5nn^3 + 5n は6の倍数である。

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