3次方程式 $x^3 + ax^2 + bx + c = 0$ があり、$x=2$ を解に持つ。以下の問いに答えよ。 (1) $c$ を $a$ と $b$ で表し、方程式を変形せよ。方程式が $x = 1+i$ を解に持つときの $a$ と $b$ の値を求めよ。方程式が純虚数を解に持つ条件を求めよ。 (2) $b = -3a-6$ とする。方程式が重解を持つときの $a$ の値を求めよ。方程式が虚数解を持たない条件を求めよ。また、方程式が0以下の解を持たない条件を求めよ。

1. 問題の内容

3次方程式 $x^3 + ax^2 + bx + c = 0$ があり、$x=2$ を解に持つ。以下の問いに答えよ。

(1) $c$ を $a$ と $b$ で表し、方程式を変形せよ。方程式が $x = 1+i$ を解に持つときの $a$ と $b$ の値を求めよ。方程式が純虚数を解に持つ条件を求めよ。

(2) $b = -3a-6$ とする。方程式が重解を持つときの $a$ の値を求めよ。方程式が虚数解を持たない条件を求めよ。また、方程式が0以下の解を持たない条件を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)

$x=2$ を $x^3 + ax^2 + bx + c = 0$ に代入すると、$8 + 4a + 2b + c = 0$ となる。したがって、$c = -4a - 2b - 8$。

$x^3 + ax^2 + bx -4a - 2b - 8 = 0$ は $x=2$ を解に持つので、$(x-2)(x^2 + (a+2)x + (2a+4+b)) = 0$ と因数分解できる。

方程式が $x = 1+i$ を解に持つとき、$x^2 + (a+2)x + (2a+4+b) = 0$ の解の一つが $1+i$ である。実数係数の方程式なので、もう一つの解は $1-i$ である。解と係数の関係より、

$(1+i) + (1-i) = 2 = -(a+2)$

$(1+i)(1-i) = 1 - i^2 = 2 = 2a+4+b$

したがって、$a = -4$, $2 = 2(-4) + 4 + b$, $b = 6$。

方程式が純虚数解 $ki$ を持つとき、 $x^2 + (a+2)x + (2a+4+b) = 0$ が $ki$ を解に持つ。

$(ki)^2 + (a+2)ki + (2a+4+b) = 0$

$-k^2 + (a+2)ki + 2a+4+b = 0$

実部と虚部がそれぞれ0になるので、

$-k^2 + 2a+4+b = 0$

$(a+2)k = 0$

$k \neq 0$ より、$a = -2$。

$-k^2 + 2(-2) + 4 + b = 0$

$-k^2 + b = 0$

$b = k^2 > 0$

したがって、$a = -2, b > 0$。

(2)

$b = -3a - 6$ を $x^3 + ax^2 + bx + c = 0$ に代入すると、

$x^3 + ax^2 + (-3a-6)x + (-4a - 2(-3a-6) - 8) = 0$

$x^3 + ax^2 + (-3a-6)x + (2a + 4) = 0$

$(x-2)(x^2 + (a+2)x + (2a+4-3a-6)) = 0$

$(x-2)(x^2 + (a+2)x + (-a-2)) = 0$

$(x-2)(x^2 + (a+2)x - (a+2)) = 0$

$x^2 + (a+2)x - (a+2) = 0$ が $x=2$ を解に持つとき、2重解となる。

$4 + 2(a+2) - (a+2) = 0$

$4 + a+2 = 0$

$a = -6$

$x^2 + (a+2)x - (a+2) = 0$ の判別式 $D = (a+2)^2 + 4(a+2) = (a+2)(a+2+4) = (a+2)(a+6)$

虚数解を持たない条件は、$D \geq 0$ より、$a \leq -6$ または $a \geq -2$。

$x^2 + (a+2)x - (a+2) = 0$ の解は $x = \frac{-(a+2) \pm \sqrt{(a+2)(a+6)}}{2}$

$a \geq -2$ のとき、$-(a+2) \leq 0$ なので、$\frac{-(a+2) - \sqrt{(a+2)(a+6)}}{2} < 0$ となる場合がある。したがって、$a \leq -6$ のときを考える。

$a \leq -6$ のとき、 $x = \frac{-(a+2) \pm \sqrt{(a+2)(a+6)}}{2} > 0$ となる条件を考える。

$a \leq -6$ のとき、$-(a+2) \geq 4$ であり、$\sqrt{(a+2)(a+6)} \leq -(a+2)$ なので、$x > 0$ となる。

したがって、$a \leq -6$ のとき、方程式は0以下の解を持たない。

3. 最終的な答え

アイ: -4, ウ: 2, エ: 8, オ: 2, カ: 2, キ: 2, ク: 4, ケコ: -4, サ: 6, シス: -2, セ: 0, ソタ: -6, チツ: 2, テト: -6, ナ: 2, ニヌ: 2