ある試験の成績が平均点64点、標準偏差14点の正規分布に従うとする。 (1) 36点以上92点以下の人が400人いるとき、受験者の総数を求める。 (2) (1)の場合に、合格点を50点とすると、合格者数を求める。

1. 問題の内容

ある試験の成績が平均点64点、標準偏差14点の正規分布に従うとする。

(1) 36点以上92点以下の人が400人いるとき、受験者の総数を求める。

(2) (1)の場合に、合格点を50点とすると、合格者数を求める。

2. 解き方の手順

(1)

まず、36点と92点を標準化する。標準化された変数を $z$ とする。

$z = \frac{x - \mu}{\sigma}$

ここで、$x$は得点、$\mu$は平均点、$\sigma$は標準偏差である。

36点の標準化:

$z_1 = \frac{36 - 64}{14} = \frac{-28}{14} = -2$

92点の標準化:

$z_2 = \frac{92 - 64}{14} = \frac{28}{14} = 2$

標準正規分布表から、$P(-2 \leq z \leq 2)$を求める。

$P(-2 \leq z \leq 2) = P(z \leq 2) - P(z \leq -2)$

$= P(z \leq 2) - (1 - P(z \leq 2))$

$= 2 \times P(z \leq 2) - 1$

標準正規分布表によると、$P(z \leq 2) \approx 0.9772$ であるから、

$P(-2 \leq z \leq 2) = 2 \times 0.9772 - 1 = 1.9544 - 1 = 0.9544$

これが400人に相当するので、受験者総数を$N$とすると、

$0.9544N = 400$

$N = \frac{400}{0.9544} \approx 419.1$

小数第1位を四捨五入すると、419人となる。

(2)

合格点50点を標準化する。

$z_3 = \frac{50 - 64}{14} = \frac{-14}{14} = -1$

$P(z \geq -1) = 1 - P(z \leq -1) = P(z \leq 1)$

標準正規分布表によると、$P(z \leq 1) \approx 0.8413$ である。

受験者総数は419人と求まったので、合格者数は、

$0.8413 \times 419 \approx 352.5$

小数第1位を四捨五入すると、353人となる。

3. 最終的な答え

(1) 受験者の総数は約419人

(2) 合格者数は約353人