サイコロを投げて1の目が出る確率を信頼度95%で推定したい。信頼区間の幅を0.1以下にするには、サイコロを何回以上投げればよいか。

確率論・統計学確率信頼区間統計的推定標本数
2025/4/22

1. 問題の内容

サイコロを投げて1の目が出る確率を信頼度95%で推定したい。信頼区間の幅を0.1以下にするには、サイコロを何回以上投げればよいか。

2. 解き方の手順

まず、サイコロをnn回投げたとき、1の目が出た回数をXXとする。このとき、1の目が出る確率の推定値p^\hat{p}は、p^=Xn\hat{p} = \frac{X}{n}となる。
信頼度95%の信頼区間は、近似的にp^±1.96p^(1p^)n\hat{p} \pm 1.96 \sqrt{\frac{\hat{p}(1-\hat{p})}{n}}で与えられる。
信頼区間の幅は、2×1.96p^(1p^)n2 \times 1.96 \sqrt{\frac{\hat{p}(1-\hat{p})}{n}}となる。
問題文より、信頼区間の幅が0.1以下になるようにしたいので、
2×1.96p^(1p^)n0.12 \times 1.96 \sqrt{\frac{\hat{p}(1-\hat{p})}{n}} \le 0.1
を満たすnnを求める。
ここで、p^\hat{p}は未知なので、p^(1p^)\hat{p}(1-\hat{p})が最大になる場合を考える。p^(1p^)\hat{p}(1-\hat{p})p^=0.5\hat{p} = 0.5のときに最大値0.25をとる。
したがって、
2×1.960.25n0.12 \times 1.96 \sqrt{\frac{0.25}{n}} \le 0.1
1.960.25n0.051.96 \sqrt{\frac{0.25}{n}} \le 0.05
0.25n0.051.96\sqrt{\frac{0.25}{n}} \le \frac{0.05}{1.96}
0.25n(0.051.96)2\frac{0.25}{n} \le (\frac{0.05}{1.96})^2
n0.25×(1.960.05)2n \ge 0.25 \times (\frac{1.96}{0.05})^2
n0.25×(1965)2n \ge 0.25 \times (\frac{196}{5})^2
n0.25×(39.2)2n \ge 0.25 \times (39.2)^2
n0.25×1536.64n \ge 0.25 \times 1536.64
n384.16n \ge 384.16
nnは整数なので、385回以上投げればよい。

3. 最終的な答え

385回

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