ある会社で3つの工場A, B, Cで同じ製品を作っている。A工場では全体の60%, B工場では全体の30%, C工場では全体の10%を生産している。また、それぞれの工場で生じる不良品の割合は、A工場2%, B工場3%, C工場4%であることが分かっている。製品全体の中から無作為に1つ取り出したものが不良品だったとき、それがA工場で作られたものである確率を求める問題です。求める確率は、$\frac{\Box}{25}$の形で表される分数の分子の値を答えます。

確率論・統計学確率ベイズの定理条件付き確率
2025/5/14

1. 問題の内容

ある会社で3つの工場A, B, Cで同じ製品を作っている。A工場では全体の60%, B工場では全体の30%, C工場では全体の10%を生産している。また、それぞれの工場で生じる不良品の割合は、A工場2%, B工場3%, C工場4%であることが分かっている。製品全体の中から無作為に1つ取り出したものが不良品だったとき、それがA工場で作られたものである確率を求める問題です。求める確率は、25\frac{\Box}{25}の形で表される分数の分子の値を答えます。

2. 解き方の手順

不良品であったときにA工場で作られた確率を求めるので、ベイズの定理を使います。
まず、各工場で作られた確率をP(A),P(B),P(C)P(A), P(B), P(C)とすると、
P(A)=0.6P(A) = 0.6, P(B)=0.3P(B) = 0.3, P(C)=0.1P(C) = 0.1です。
各工場で作られたものが不良品である確率をP(欠陥A),P(欠陥B),P(欠陥C)P(欠陥|A), P(欠陥|B), P(欠陥|C)とすると、
P(欠陥A)=0.02P(欠陥|A) = 0.02, P(欠陥B)=0.03P(欠陥|B) = 0.03, P(欠陥C)=0.04P(欠陥|C) = 0.04です。
製品が不良品である確率P(欠陥)P(欠陥)は、
P(欠陥)=P(欠陥A)P(A)+P(欠陥B)P(B)+P(欠陥C)P(C)P(欠陥) = P(欠陥|A)P(A) + P(欠陥|B)P(B) + P(欠陥|C)P(C)
=0.02×0.6+0.03×0.3+0.04×0.1= 0.02 \times 0.6 + 0.03 \times 0.3 + 0.04 \times 0.1
=0.012+0.009+0.004=0.025= 0.012 + 0.009 + 0.004 = 0.025
不良品であった時に、それがA工場で作られた確率P(A欠陥)P(A|欠陥)は、ベイズの定理より
P(A欠陥)=P(欠陥A)P(A)P(欠陥)P(A|欠陥) = \frac{P(欠陥|A)P(A)}{P(欠陥)}
=0.02×0.60.025=0.0120.025=1225= \frac{0.02 \times 0.6}{0.025} = \frac{0.012}{0.025} = \frac{12}{25}

3. 最終的な答え

12

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