図に示す回路のA-B間の合成抵抗が4Ωとなるような抵抗 $r$ の値を求める問題です。配線の抵抗は無視できるものとします。

応用数学電気回路合成抵抗並列接続直列接続オームの法則
2025/4/22

1. 問題の内容

図に示す回路のA-B間の合成抵抗が4Ωとなるような抵抗 rr の値を求める問題です。配線の抵抗は無視できるものとします。

2. 解き方の手順

まず、回路を簡略化します。

1. 16Ωと3Ωの抵抗が並列に接続されています。その合成抵抗 $R_1$ は、

1R1=116+13=3+1648=1948\frac{1}{R_1} = \frac{1}{16} + \frac{1}{3} = \frac{3+16}{48} = \frac{19}{48}
より、
R1=48192.526 ΩR_1 = \frac{48}{19} \approx 2.526 \ \Omega

2. この $R_1$ と7Ωの抵抗が直列に接続されています。その合成抵抗 $R_2$ は、

R2=R1+7=4819+7=48+13319=181199.526 ΩR_2 = R_1 + 7 = \frac{48}{19} + 7 = \frac{48 + 133}{19} = \frac{181}{19} \approx 9.526 \ \Omega

3. この $R_2$ と9Ωの抵抗が並列に接続されています。その合成抵抗 $R_3$ は、

1R3=1R2+19=19181+19=19×9+181181×9=171+1811629=3521629\frac{1}{R_3} = \frac{1}{R_2} + \frac{1}{9} = \frac{19}{181} + \frac{1}{9} = \frac{19 \times 9 + 181}{181 \times 9} = \frac{171 + 181}{1629} = \frac{352}{1629}
より、
R3=16293524.628 ΩR_3 = \frac{1629}{352} \approx 4.628 \ \Omega

4. この $R_3$ と $r$ の抵抗が直列に接続されています。その合成抵抗 $R_4$ は、

R4=R3+r=1629352+rR_4 = R_3 + r = \frac{1629}{352} + r

5. 最後に、この $R_4$ と 4Ωの抵抗が並列に接続されています。A-B間の合成抵抗が4Ωなので、

14=1R4+14=11629352+r+14\frac{1}{4} = \frac{1}{R_4} + \frac{1}{4} = \frac{1}{\frac{1629}{352} + r} + \frac{1}{4}

6. この式から $r$ を求めます。

1414=11629352+r\frac{1}{4} - \frac{1}{4} = \frac{1}{\frac{1629}{352} + r}
0=11629352+r0 = \frac{1}{\frac{1629}{352} + r}
これは、rr が無限大に発散する場合にのみ成立します。
別解:
A-B間の合成抵抗が4Ωなので、
11629352+r=0\frac{1}{\frac{1629}{352}+r} = 0
14=14+11629352+r \frac{1}{4} = \frac{1}{4} + \frac{1}{\frac{1629}{352} + r}
並列に接続された2つの抵抗の合成抵抗が4Ωになるためには、並列の片方の抵抗が4Ωである必要があるので、
11629352+r=0 \frac{1}{\frac{1629}{352}+r} = 0
すなわち、1629352+r\frac{1629}{352}+rは無限大となる必要があるので、この解は存在しません。
回路図をよく見ると、端子Aから出た電流は、4Ωを通って端子Bに戻ってこれるので、それ以外の抵抗は無視できます。よって、
R3+r=R_3+r = \infty
A-B間の合成抵抗を4Ωとするためには、A-B間の抵抗は並列に接続されており、片方の抵抗が4Ωである必要があります。しかし、Aから出て4Ωを通るルート以外の抵抗は、
(7+3)(16+r+9)=10(25+r)(7+3) || (16+r+9) = 10 || (25+r)
となり、この抵抗がショートしている必要があります。
回路の合成抵抗が4Ωであるため、
14=14+1(9+r)(7+316)\frac{1}{4} = \frac{1}{4} + \frac{1}{(9 + r) \parallel (7 + 3 \parallel 16)}
したがって、
1(9+r)(7+316)=0\frac{1}{(9 + r) \parallel (7 + 3 \parallel 16)} = 0
つまり、9+r9+r7+3167 + 3\parallel 16 の並列接続の抵抗値が無限大になる必要があります。
これは、9+r9 + r が無限大になる場合に成立します。
3Ωと16Ωの並列抵抗: 3163+16=4819\frac{3 \cdot 16}{3 + 16} = \frac{48}{19}
7Ωと4819\frac{48}{19}Ωの直列抵抗: 7+4819=133+4819=181197 + \frac{48}{19} = \frac{133+48}{19} = \frac{181}{19}
RAB=4(9+r)18119+9+r=418119+9+r=4R_{AB} = \frac{4(9+r)}{\frac{181}{19} + 9 + r} = \frac{4}{\frac{181}{19}+9+r} = 4
4=4(9+r)9+r+181194= \frac{4 (9+r)}{9+r + \frac{181}{19}}
1=9+r9+r+181191 = \frac{9+r}{9+r + \frac{181}{19}}
9+r+18119=9+r9+r+\frac{181}{19}=9+r
18119=0\frac{181}{19}=0 これは矛盾
この問題の条件を満たす rr の値は存在しません。最も近い選択肢は4の 11Ωですが、正確な値ではありません。

3. 最終的な答え

問題文に誤りがあるか、もしくは回路図が正しくない可能性があります。選択肢の中で最も近いのは11Ωですが、正確な解ではありません。
しかし、選択肢から選ぶのであれば、回路の複雑さを考慮すると、最も可能性が高いのは④の11Ωでしょう。
最終的な答え:④ 11.0Ω

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