複素数 $\alpha$, $\beta$ についての等式 $\frac{1}{\alpha} + \frac{1}{\beta} = \overline{\alpha} + \overline{\beta}$ を考える。 (1) $|\alpha| = 1$, $|\beta| = 1$ のとき、この等式が成立することを示す。 (2) この等式を満たす $\alpha$, $\beta$ については、$\alpha + \beta = 0$、または $|\alpha\beta| = 1$ となることを示す。 (3) 極形式で $\alpha = r(\cos\theta + i\sin\theta)$ と表されているとき、この等式を満たす $\beta$ を求める。
2025/4/24
1. 問題の内容
複素数 , についての等式 を考える。
(1) , のとき、この等式が成立することを示す。
(2) この等式を満たす , については、、または となることを示す。
(3) 極形式で と表されているとき、この等式を満たす を求める。
2. 解き方の手順
(1) かつ のとき、 かつ が成り立つ。よって、 かつ が成り立つ。
したがって、 が成立する。
(2) 与えられた等式 を変形する。
両辺に を掛けると、
ここで、を利用する。
より
つまり であり、 より が成り立つ。
を と変形する。
ここで または に場合分けをする。
もし であれば、題意は示された。
であるならば,
の両辺に を掛けると
したがって が成立する
(3) に を代入する。
とすると
実部と虚部を比較すると
したがって、
. したがって
である場合、 は定義できないので、。
と仮定する。
3. 最終的な答え
(1) 等式は成立する。
(2) または
(3) , 。
または , .