与えられた無限級数の和を求める問題です。級数は $\qquad \frac{1}{1 \cdot 3} + \frac{1}{3 \cdot 5} + \frac{1}{5 \cdot 7} + \cdots + \frac{1}{(2n-1)(2n+1)} + \cdots$ で表されます。

解析学無限級数部分分数分解極限数列
2025/4/25

1. 問題の内容

与えられた無限級数の和を求める問題です。級数は
113+135+157++1(2n1)(2n+1)+\qquad \frac{1}{1 \cdot 3} + \frac{1}{3 \cdot 5} + \frac{1}{5 \cdot 7} + \cdots + \frac{1}{(2n-1)(2n+1)} + \cdots
で表されます。

2. 解き方の手順

この級数は、各項が部分分数分解できることに着目して解きます。
1(2n1)(2n+1)\frac{1}{(2n-1)(2n+1)} を部分分数に分解すると、
1(2n1)(2n+1)=A2n1+B2n+1\qquad \frac{1}{(2n-1)(2n+1)} = \frac{A}{2n-1} + \frac{B}{2n+1}
となります。両辺に (2n1)(2n+1)(2n-1)(2n+1) をかけると、
1=A(2n+1)+B(2n1)\qquad 1 = A(2n+1) + B(2n-1)
となります。この式が任意の nn について成り立つためには、
2A+2B=0\qquad 2A + 2B = 0
AB=1\qquad A - B = 1
という連立方程式が成り立てばよいです。この連立方程式を解くと、 A=12A = \frac{1}{2}B=12B = -\frac{1}{2} となります。
したがって、
1(2n1)(2n+1)=12(12n112n+1)\qquad \frac{1}{(2n-1)(2n+1)} = \frac{1}{2}\left(\frac{1}{2n-1} - \frac{1}{2n+1}\right)
となります。元の級数の第 nn 項までの部分和 SnS_n は、
\begin{aligned}
S_n &= \sum_{k=1}^{n} \frac{1}{(2k-1)(2k+1)} \\
&= \frac{1}{2} \sum_{k=1}^{n} \left(\frac{1}{2k-1} - \frac{1}{2k+1}\right) \\
&= \frac{1}{2} \left[ \left(\frac{1}{1} - \frac{1}{3}\right) + \left(\frac{1}{3} - \frac{1}{5}\right) + \left(\frac{1}{5} - \frac{1}{7}\right) + \cdots + \left(\frac{1}{2n-1} - \frac{1}{2n+1}\right) \right] \\
&= \frac{1}{2} \left(1 - \frac{1}{2n+1}\right)
\end{aligned}
となります。求める無限級数の和は、この部分和の nn \to \infty の極限です。
limnSn=limn12(112n+1)=12(10)=12\qquad \lim_{n \to \infty} S_n = \lim_{n \to \infty} \frac{1}{2}\left(1 - \frac{1}{2n+1}\right) = \frac{1}{2}(1 - 0) = \frac{1}{2}

3. 最終的な答え

12\frac{1}{2}

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