放物線 $y = x^2$ 上の点 $P(a, a^2)$ における接線を $l$ とする ($a > 0$)。 (1) 点 $P$ を通り、$l$ と直交する直線 $m$ の式を求める。 (2) 放物線 $y = x^2$ と直線 $m$ で囲まれた図形の面積を最小にする $a$ の値を求める。

解析学微分積分放物線接線面積相加相乗平均
2025/4/26

1. 問題の内容

放物線 y=x2y = x^2 上の点 P(a,a2)P(a, a^2) における接線を ll とする (a>0a > 0)。
(1) 点 PP を通り、ll と直交する直線 mm の式を求める。
(2) 放物線 y=x2y = x^2 と直線 mm で囲まれた図形の面積を最小にする aa の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 放物線 y=x2y = x^2 の点 P(a,a2)P(a, a^2) における接線 ll の傾きを求める。
y=2xy' = 2x より、点 PP における接線 ll の傾きは 2a2a である。
直線 mm は直線 ll と直交するので、直線 mm の傾きは 12a-\frac{1}{2a} である。
また、直線 mm は点 P(a,a2)P(a, a^2) を通るので、直線 mm の方程式は
ya2=12a(xa)y - a^2 = -\frac{1}{2a}(x - a)
y=12ax+12+a2y = -\frac{1}{2a}x + \frac{1}{2} + a^2
(2) 放物線 y=x2y = x^2 と直線 mm の交点を求める。
x2=12ax+12+a2x^2 = -\frac{1}{2a}x + \frac{1}{2} + a^2
x2+12ax12a2=0x^2 + \frac{1}{2a}x - \frac{1}{2} - a^2 = 0
2ax2+xa2a3=02ax^2 + x - a - 2a^3 = 0
(xa)(2ax+2a2+1)=0(x - a)(2ax + 2a^2 + 1) = 0
よって、x=a,2a2+12ax = a, -\frac{2a^2 + 1}{2a}
したがって、放物線 y=x2y = x^2 と直線 mm で囲まれた図形の面積 SS
S=2a2+12aa(12ax+12+a2x2)dxS = \int_{-\frac{2a^2 + 1}{2a}}^{a} \left( -\frac{1}{2a}x + \frac{1}{2} + a^2 - x^2 \right) dx
S=[14ax2+(12+a2)x13x3]2a2+12aaS = \left[ -\frac{1}{4a}x^2 + \left( \frac{1}{2} + a^2 \right)x - \frac{1}{3}x^3 \right]_{-\frac{2a^2 + 1}{2a}}^{a}
S=(14aa2+12a+a313a3)(14a(2a2+12a)2+(12+a2)(2a2+12a)13(2a2+12a)3)S = \left( -\frac{1}{4a}a^2 + \frac{1}{2}a + a^3 - \frac{1}{3}a^3 \right) - \left( -\frac{1}{4a} \left( \frac{2a^2 + 1}{2a} \right)^2 + \left( \frac{1}{2} + a^2 \right) \left( -\frac{2a^2 + 1}{2a} \right) - \frac{1}{3} \left( -\frac{2a^2 + 1}{2a} \right)^3 \right)
S=23a3+112(2a2+1)3a3S = \frac{2}{3} a^3 + \frac{1}{12} \frac{(2a^2+1)^3}{a^3}
S=23(a+12a)3S = \frac{2}{3} (a + \frac{1}{2a})^3
ここで、 a>0a > 0 より、相加相乗平均の関係から
a+12a2a12a=2a + \frac{1}{2a} \geq 2 \sqrt{a \cdot \frac{1}{2a}} = \sqrt{2}
したがって、 SSa=12aa = \frac{1}{2a} つまり a=22a = \frac{\sqrt{2}}{2} のとき最小値をとる。

3. 最終的な答え

(1) y=12ax+12+a2y = -\frac{1}{2a}x + \frac{1}{2} + a^2
(2) a=22a = \frac{\sqrt{2}}{2}

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