速さ $20 \ m/s$ の電車Aと速さ $10 \ m/s$ の電車Bがすれ違う。電車Bに乗っている人が、電車Aが出す振動数 $576 \ Hz$ の音を、すれ違う前と後でそれぞれ何 Hz の音として聞くかを求める。音の速さは $340 \ m/s$ とする。

1. 問題の内容

速さ $20 \ m/s$ の電車Aと速さ $10 \ m/s$ の電車Bがすれ違う。電車Bに乗っている人が、電車Aが出す振動数 $576 \ Hz$ の音を、すれ違う前と後でそれぞれ何 Hz の音として聞くかを求める。音の速さは $340 \ m/s$ とする。

2. 解き方の手順

ドップラー効果の式を用いる。

音源の速度を $v_s$、観測者の速度を $v_o$、音速を $V$、音源の振動数を $f_s$、観測者が聞く振動数を $f_o$ とすると、

$f_o = \frac{V + v_o}{V + v_s} f_s$

ここで、$v_o$ および $v_s$ は、音源に向かう方向を正とする。

(1) すれ違う前

電車Bに乗っている人は、電車Aに向かって近づいてくる。

$v_o = 10 \ m/s$

電車Aは、電車Bから遠ざかる方向に進むので、

$v_s = -20 \ m/s$

$f_s = 576 \ Hz$

$V = 340 \ m/s$

$f_o = \frac{340 + 10}{340 - 20} \times 576 = \frac{350}{320} \times 576 = \frac{35}{32} \times 576 = 35 \times 18 = 630 \ Hz$

(2) すれ違った後

電車Bに乗っている人は、電車Aから遠ざかる。

$v_o = -10 \ m/s$

電車Aは、電車Bに近づく方向に進むので、

$v_s = 20 \ m/s$

$f_s = 576 \ Hz$

$V = 340 \ m/s$

$f_o = \frac{340 - 10}{340 + 20} \times 576 = \frac{330}{360} \times 576 = \frac{11}{12} \times 576 = 11 \times 48 = 528 \ Hz$

3. 最終的な答え

すれ違う前：630 Hz

すれ違った後：528 Hz