$a=3$, $b=6$とし、$h(x) = f(x) + g(x)$とする。ここで、$f(x)$と$g(x)$はそれぞれ$a$と$b$を底とする指数関数である。 $-1 \le x \le \frac{1}{2}$ の範囲における関数$h(x)$の最小値について考察する。$t = 8^x$とおいたとき、$2^{3x}$, $2^{6x}$ を $t$ で表し、$h(x)$を$t$を用いて表し、$-1 \le x \le \frac{1}{2}$における$t$の取りうる値の範囲を求める。さらに、$h(x)$の最小値を求め、$h(x)$が最小の整数となるときの$x$の値を求める。

代数学指数関数最小値対数方程式
2025/4/26

1. 問題の内容

a=3a=3, b=6b=6とし、h(x)=f(x)+g(x)h(x) = f(x) + g(x)とする。ここで、f(x)f(x)g(x)g(x)はそれぞれaabbを底とする指数関数である。 1x12-1 \le x \le \frac{1}{2} の範囲における関数h(x)h(x)の最小値について考察する。t=8xt = 8^xとおいたとき、23x2^{3x}, 26x2^{6x}tt で表し、h(x)h(x)ttを用いて表し、1x12-1 \le x \le \frac{1}{2}におけるttの取りうる値の範囲を求める。さらに、h(x)h(x)の最小値を求め、h(x)h(x)が最小の整数となるときのxxの値を求める。

2. 解き方の手順

まず、t=8x=(23)x=23xt = 8^x = (2^3)^x = 2^{3x}より、
23x=t2^{3x} = t (カ)
また、26x=(23x)2=t22^{6x} = (2^{3x})^2 = t^2 (キ)
したがって、26x=t22^{6x}=t^2
次に、a=3a=3b=6b=6だから、おそらくf(x)=32x=9xf(x)=3^{2x}=9^x, g(x)=6xg(x)=6^xでしょう。
f(x)f(x)g(x)g(x)8x8^xを用いて表す必要があるので、解答欄の形から類推して、
h(x)=9x+36xh(x) = 9^x + 36^xと仮定します。すると、
32x=(32)x=9x=(3x)23^{2x}=(3^2)^x = 9^x=(3^x)^262x=36x=(6x)26^{2x}=36^x=(6^x)^2でなくてはならず、今回の問題文とは合いません。
そこで、f(x)=23xf(x)=2^{3x}g(x)=26xg(x)=2^{6x}とします。このとき、h(x)=f(x)+g(x)=23x+26xh(x)=f(x)+g(x)=2^{3x}+2^{6x}となります。
h(x)=t+t2h(x)=t+t^2となります。
1x12-1 \le x \le \frac{1}{2} の範囲で、t=8xt = 8^x の取りうる値を考えます。
x=1x = -1 のとき、t=81=18t = 8^{-1} = \frac{1}{8}
x=12x = \frac{1}{2} のとき、t=812=(23)12=232=22=8t = 8^{\frac{1}{2}} = (2^3)^{\frac{1}{2}} = 2^{\frac{3}{2}} = 2 \sqrt{2} = \sqrt{8}
したがって、18t22\frac{1}{8} \le t \le 2 \sqrt{2} (ク、ケ、コ、サ)
h(x)=t2+th(x) = t^2 + t の最小値を求めます。平方完成すると、
h(x)=(t+12)214h(x) = (t + \frac{1}{2})^2 - \frac{1}{4}
t=12t = -\frac{1}{2} のとき最小値 14-\frac{1}{4} を取りますが、18t22\frac{1}{8} \le t \le 2 \sqrt{2} の範囲なので、t=18t = \frac{1}{8} で最小となります。
最小値は、h(x)=(18)2+18=164+18=1+864=964h(x) = (\frac{1}{8})^2 + \frac{1}{8} = \frac{1}{64} + \frac{1}{8} = \frac{1 + 8}{64} = \frac{9}{64}
したがって、最小値は 964\frac{9}{64} (シ、ス、セ)
1x12-1 \le x \le \frac{1}{2} の範囲において、h(x)h(x) が取りうる値のうち、最小の整数は、h(x)964h(x) \ge \frac{9}{64} より、11 (ソタ)
h(x)=1h(x) = 1 を満たすxxを求める。t+t2=1t+t^2=1より、t2+t1=0t^2+t-1=0
t=1±124(1)(1)2=1±52t = \frac{-1 \pm \sqrt{1^2 - 4(1)(-1)}}{2} = \frac{-1 \pm \sqrt{5}}{2}
t=8x>0t = 8^x > 0 より、t=1+52t = \frac{-1 + \sqrt{5}}{2}
8x=1+528^x = \frac{-1 + \sqrt{5}}{2}
x=log81+52=log8512x = \log_8 \frac{-1 + \sqrt{5}}{2} = \log_8 \frac{\sqrt{5}-1}{2}
したがって、x=log8512x = \log_8 \frac{\sqrt{5}-1}{2} (チ、ツ、テ)

3. 最終的な答え

カ:t
キ:t^2
ク:1
ケ:8
コ:2
サ:2
シ:9
ス:64
セ:9
ソタ:1
チ:5
ツ:-1
テ:5

「代数学」の関連問題

$n$ を整数、$p$ を 2 以上の整数で素数とするとき、3次方程式 $x^3 + nx^2 + n^2 x = p$ が正の整数 $x = \alpha$ を解に持つ。 (1) $\alpha =...

三次方程式解の公式素数解と係数の関係
2025/4/29

与えられた不等式 $2x \leq 1$ を解き、$x$ の範囲を求めます。

不等式一次不等式解の範囲
2025/4/29

問題10 (1) $x = 8 - 4\sqrt{3}$ を解にもつ有理数係数の2次方程式を作ること。そして、$x = 8 - 4\sqrt{3}$ のとき、$x^3 - 13x^2 - 30x + ...

二次方程式複素数解の公式式の値
2025/4/29

与えられた数列の和を求める問題です。数列は $1 \cdot 2 \cdot 3, 2 \cdot 3 \cdot 4, 3 \cdot 4 \cdot 5, \dots, n(n+1)(n+2)$ ...

数列級数シグマ
2025/4/29

与えられた4つの和の式を計算する問題です。 (1) $\sum_{k=1}^{n} (4k-5)$ (2) $\sum_{k=1}^{n} (3k^2 - 7k + 4)$ (3) $\sum_{k=...

シグマ数列和の公式
2025/4/29

Aさんは2次方程式の定数項を読み間違え、解 $x = -3 \pm \sqrt{14}$ を得ました。Bさんは同じ2次方程式の1次の項の係数を読み間違え、解 $x = 1, 5$ を得ました。もとの正...

二次方程式解と係数の関係判別式実数解
2025/4/29

問題6では、与えられた3つの2次式を複素数の範囲で因数分解する必要があります。問題7では、2つの2次方程式 $x^2 - a^2x - a = 0$ と $x^2 + ax - 1 = 0$ があり、...

二次方程式因数分解複素数
2025/4/29

$x = 2 + 3i$ が2次方程式 $x^2 + ax + b = 0$ の1つの解であるとき、実数の定数 $a, b$ の値を求め、もう一つの解を求めます。

二次方程式複素数解と係数の関係
2025/4/29

二つの二次方程式 $x^2 + 2ax + a + 2 = 0$ と $x^2 + (a - 1)x + a^2 = 0$ が与えられています。 (1) この二つの二次方程式がともに虚数解を持つときの...

二次方程式判別式不等式解の範囲
2025/4/29

与えられた式 $ab(a+b) + bc(b+c) + ca(c+a) + 3abc$ を因数分解または簡略化すること。

因数分解対称式多項式
2025/4/29