Aさんは2次方程式の定数項を読み間違え、解 $x = -3 \pm \sqrt{14}$ を得ました。Bさんは同じ2次方程式の1次の項の係数を読み間違え、解 $x = 1, 5$ を得ました。もとの正しい2次方程式の解を求める問題です。

代数学二次方程式解と係数の関係判別式実数解
2025/4/29
## 問題8

1. 問題の内容

Aさんは2次方程式の定数項を読み間違え、解 x=3±14x = -3 \pm \sqrt{14} を得ました。Bさんは同じ2次方程式の1次の項の係数を読み間違え、解 x=1,5x = 1, 5 を得ました。もとの正しい2次方程式の解を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、正しい2次方程式を x2+ax+b=0x^2 + ax + b = 0 とおきます。
Aさんは定数項を読み間違えたため、x2+ax+b=0x^2 + ax + b' = 0 の解が x=3±14x = -3 \pm \sqrt{14} となりました。
この解の和は 3+14+(314)=6-3 + \sqrt{14} + (-3 - \sqrt{14}) = -6 で、解の積は (3+14)(314)=914=5(-3 + \sqrt{14})(-3 - \sqrt{14}) = 9 - 14 = -5 です。
解と係数の関係より、
a=6 -a = -6
b=5 b' = -5
したがって、a=6a = 6 がわかります。
Bさんは1次の項の係数を読み間違えたため、x2+ax+b=0x^2 + a'x + b = 0 の解が x=1,5x = 1, 5 となりました。
この解の和は 1+5=61 + 5 = 6 で、解の積は 1×5=51 \times 5 = 5 です。
解と係数の関係より、
a=6 -a' = 6
b=5 b = 5
したがって、b=5b = 5 がわかります。
よって、もとの正しい2次方程式は x2+6x+5=0x^2 + 6x + 5 = 0 です。
これを解くと、(x+1)(x+5)=0(x+1)(x+5) = 0 となるので、x=1,5x = -1, -5 が解となります。

3. 最終的な答え

x=1,5x = -1, -5
## 問題9

1. 問題の内容

a,ba, b は実数の定数とする。方程式 x2+ax+b=0x^2 + ax + b = 0 が実数解をもてば、方程式 x2+(a+2)x+a+b=0x^2 + (a+2)x + a+b = 0 も実数解をもつことを証明する問題です。

2. 解き方の手順

方程式 x2+ax+b=0x^2 + ax + b = 0 が実数解を持つ条件は、判別式 D1=a24b0D_1 = a^2 - 4b \geq 0 であることです。
次に、方程式 x2+(a+2)x+a+b=0x^2 + (a+2)x + a+b = 0 の判別式を D2D_2 とすると、
D2=(a+2)24(a+b)=a2+4a+44a4b=a24b+4D_2 = (a+2)^2 - 4(a+b) = a^2 + 4a + 4 - 4a - 4b = a^2 - 4b + 4
ここで、D1=a24b0D_1 = a^2 - 4b \geq 0 であるから、
D2=D1+40+4=4>0D_2 = D_1 + 4 \geq 0 + 4 = 4 > 0
したがって、D2>0D_2 > 0 となるため、方程式 x2+(a+2)x+a+b=0x^2 + (a+2)x + a+b = 0 は実数解を持ちます。

3. 最終的な答え

方程式 x2+ax+b=0x^2 + ax + b = 0 が実数解をもてば、方程式 x2+(a+2)x+a+b=0x^2 + (a+2)x + a+b = 0 も実数解をもつことが証明されました。

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