$a>1$という条件の下で、不等式$|x-a+1|>1$ (①) と $-6-x<2x\leq2$ (②) を考える。条件(A)は、不等式①と②を同時に満たす整数$x$がちょうど2個存在することである。 (1) 不等式①,②をそれぞれ解く。 (2) 次の(i), (ii), (iii) のそれぞれについて、条件が(A)であるための何であるかを答える。選択肢は、(ア) 必要条件であるが十分条件ではない、(イ) 十分条件であるが必要条件ではない、(ウ) 必要十分条件である、(エ) 必要条件でも十分条件でもない。
2025/4/27
1. 問題の内容
という条件の下で、不等式 (①) と (②) を考える。条件(A)は、不等式①と②を同時に満たす整数がちょうど2個存在することである。
(1) 不等式①,②をそれぞれ解く。
(2) 次の(i), (ii), (iii) のそれぞれについて、条件が(A)であるための何であるかを答える。選択肢は、(ア) 必要条件であるが十分条件ではない、(イ) 十分条件であるが必要条件ではない、(ウ) 必要十分条件である、(エ) 必要条件でも十分条件でもない。
2. 解き方の手順
(1) 不等式①を解く。
より、
または
または
不等式②を解く。
より , よって
より
よって、
①と②を同時に満たす範囲は、
または
(A)の条件を満たす整数がちょうど2個存在するとは、
または を満たす整数がちょうど2個存在することである。
の整数は-1,0,1の3つである。
(2)
(i) のとき
不等式①と②を同時に満たす範囲は、 または となる。
とすると、 は存在しないので、 となる。
この範囲の整数は-1となり、(A)を満たさない。
一方、 の場合、不等式は または となり、 とあわせると、 となり、整数は1しかない。
は(A)であるための必要条件ではない。
(A)が成立するとき、 が範囲に入るとすると、 より
さらに、なので、.
は(A)であるための十分条件ではない。
したがって、 は (A)であるための(エ) 必要条件でも十分条件でもない。
(ii) のとき
①と②を同時に満たす整数は、 または となる。
より
この範囲を満たす整数は、-1,0となるので、条件(A)を満たす。
したがって、は(A)であるための十分条件である。
逆に(A)を満たすとき、が解となるので、 かつ より
したがって、は(A)であるための必要条件である。
よって、は(A)であるための(ウ) 必要十分条件である。
(iii) のとき
①と②を同時に満たす整数は、 または となる。
より
この範囲を満たす整数は、-1,0となるので、条件(A)を満たす。
したがって、は(A)であるための十分条件である。
(A)を満たすとき、が解となるので、 かつ より
(A)が必要十分条件となる。
3. 最終的な答え
(1) または 、
(2)
(i) エ
(ii) ウ
(iii) ウ