$x$ の2次方程式 $x^2 - 2(3m-1)x + 9m^2 - 8 = 0$ が与えられています。以下の条件を満たす実数 $m$ の値の範囲をそれぞれ求めます。 (1) 相異なる2つの実数解をもつ。 (2) 相異なる実数解をもち、2つの解がともに正である。 (3) 相異なる実数解をもち、一方の解は正、他方の解が負である。

代数学二次方程式判別式解の公式解の符号
2025/4/29

1. 問題の内容

xx の2次方程式 x22(3m1)x+9m28=0x^2 - 2(3m-1)x + 9m^2 - 8 = 0 が与えられています。以下の条件を満たす実数 mm の値の範囲をそれぞれ求めます。
(1) 相異なる2つの実数解をもつ。
(2) 相異なる実数解をもち、2つの解がともに正である。
(3) 相異なる実数解をもち、一方の解は正、他方の解が負である。

2. 解き方の手順

まず、与えられた2次方程式の判別式を DD とします。
D/4=(3m1)2(9m28)=9m26m+19m2+8=6m+9D/4 = (3m-1)^2 - (9m^2 - 8) = 9m^2 - 6m + 1 - 9m^2 + 8 = -6m + 9
(1) 相異なる2つの実数解をもつ条件は D>0D > 0 であるから、
6m+9>0-6m + 9 > 0
6m<96m < 9
m<32m < \frac{3}{2}
(2) 相異なる実数解をもち、2つの解がともに正である条件は、D>0D > 0 かつ (解の和) > 0 かつ (解の積) > 0 です。
D>0D > 0 より、m<32m < \frac{3}{2}
解の和は 2(3m1)2(3m-1) なので、2(3m1)>02(3m-1) > 0 より、3m1>03m - 1 > 0 すなわち m>13m > \frac{1}{3}
解の積は 9m289m^2 - 8 なので、9m28>09m^2 - 8 > 0 より、m2>89m^2 > \frac{8}{9}。したがって、m<223m < -\frac{2\sqrt{2}}{3} または m>223m > \frac{2\sqrt{2}}{3}
以上の条件を全て満たす mm の範囲は、223<m<32\frac{2\sqrt{2}}{3} < m < \frac{3}{2} です。 (2230.94>130.33\frac{2\sqrt{2}}{3} \approx 0.94 > \frac{1}{3} \approx 0.33)
(3) 相異なる実数解をもち、一方の解が正、他方の解が負である条件は、D>0D > 0 かつ (解の積) < 0 です。
D>0D > 0 より、m<32m < \frac{3}{2}
解の積は 9m289m^2 - 8 なので、9m28<09m^2 - 8 < 0 より、m2<89m^2 < \frac{8}{9}。したがって、223<m<223 -\frac{2\sqrt{2}}{3} < m < \frac{2\sqrt{2}}{3}
以上の条件を全て満たす mm の範囲は、 223<m<223-\frac{2\sqrt{2}}{3} < m < \frac{2\sqrt{2}}{3} です。

3. 最終的な答え

(1) m<32m < \frac{3}{2}
(2) 223<m<32\frac{2\sqrt{2}}{3} < m < \frac{3}{2}
(3) 223<m<223-\frac{2\sqrt{2}}{3} < m < \frac{2\sqrt{2}}{3}

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