次の2つの関数の導関数を求める問題です。 (a) $y = x^x$ ($x > 0$) (b) $y = \arctan x$

解析学導関数微分対数微分合成関数逆三角関数
2025/4/29

1. 問題の内容

次の2つの関数の導関数を求める問題です。
(a) y=xxy = x^x (x>0x > 0)
(b) y=arctanxy = \arctan x

2. 解き方の手順

(a) y=xxy = x^x の導関数を求める。
まず、両辺の自然対数をとります。
lny=ln(xx)=xlnx\ln y = \ln(x^x) = x \ln x
次に、両辺を xx で微分します。左辺は合成関数の微分なので、1ydydx\frac{1}{y}\frac{dy}{dx} となります。右辺は積の微分法を使います。
1ydydx=ddx(xlnx)=1lnx+x1x=lnx+1\frac{1}{y} \frac{dy}{dx} = \frac{d}{dx}(x \ln x) = 1 \cdot \ln x + x \cdot \frac{1}{x} = \ln x + 1
よって、dydx=y(lnx+1)=xx(lnx+1)\frac{dy}{dx} = y (\ln x + 1) = x^x (\ln x + 1)
(b) y=arctanxy = \arctan x の導関数を求める。
y=arctanxy = \arctan x より、x=tanyx = \tan y となります。
両辺を xx で微分すると、
1=ddxtany=(sec2y)dydx1 = \frac{d}{dx} \tan y = (\sec^2 y) \frac{dy}{dx}
したがって、dydx=1sec2y\frac{dy}{dx} = \frac{1}{\sec^2 y}
ここで、sec2y=1+tan2y\sec^2 y = 1 + \tan^2 y であり、tany=x\tan y = x なので、
sec2y=1+x2\sec^2 y = 1 + x^2
したがって、dydx=11+x2\frac{dy}{dx} = \frac{1}{1 + x^2}

3. 最終的な答え

(a) y=xxy = x^x (x>0x > 0) の導関数は dydx=xx(lnx+1)\frac{dy}{dx} = x^x (\ln x + 1)
(b) y=arctanxy = \arctan x の導関数は dydx=11+x2\frac{dy}{dx} = \frac{1}{1 + x^2}

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