4人の生徒(太郎さん、花子さん、次郎さん、月子さん)が先生とじゃんけんをする。先生は常に一定の手を出し、生徒はそれぞれの手をランダムに出す。生徒が勝ち残る確率や、特定の場合に勝ち残る確率、勝ち残る人数の期待値などを計算する問題である。

確率論・統計学確率条件付き確率期待値じゃんけん組み合わせ
2025/4/30

1. 問題の内容

4人の生徒(太郎さん、花子さん、次郎さん、月子さん)が先生とじゃんけんをする。先生は常に一定の手を出し、生徒はそれぞれの手をランダムに出す。生徒が勝ち残る確率や、特定の場合に勝ち残る確率、勝ち残る人数の期待値などを計算する問題である。

2. 解き方の手順

(1) 1回目のじゃんけんで太郎さんが勝ち残る確率
先生が出す手を固定すると、太郎さんが勝つ手は1種類である。他の3人の生徒の手は太郎さんの勝敗に関係なく、それぞれグー、チョキ、パーのいずれかである。したがって、太郎さんが勝つ確率は1/3である。
=13ア = \frac{1}{3}
1回目のじゃんけんでちょうど2人の生徒が勝ち残る確率
まず、太郎さんが勝ち残る場合を考える。太郎さんが勝ち残るためには、先生が出した手に対して勝つ手を出す必要がある。残りの3人の中から1人だけが太郎さんと一緒に勝ち残る確率を求める。3人の中から1人を選ぶ方法は 3C1=3_3C_1 = 3 通り。その選ばれた1人は先生に勝つ手を出し、残りの2人はあいこか負ける手を出す必要がある。あいこか負ける手を出す確率は2/3である。したがって、求める確率は、
13×3×13×(23)2=427\frac{1}{3} \times 3 \times \frac{1}{3} \times (\frac{2}{3})^2 = \frac{4}{27}
同様に、太郎さんが負け、残り2人が勝つ場合もある。
結局、生徒の中から2人が勝ち残る確率は、4C2(13)2(23)2=6×19×49=2481=827_4C_2 (\frac{1}{3})^2(\frac{2}{3})^2 = 6 \times \frac{1}{9} \times \frac{4}{9} = \frac{24}{81} = \frac{8}{27}
=827イ = \frac{8}{27}
また、1回目のじゃんけんでちょうど2人の生徒が勝ち残ったとき、太郎さんが勝ち残っている条件付き確率は
13×3×13×(23)2827=427827=48=12\frac{\frac{1}{3} \times 3 \times \frac{1}{3} \times (\frac{2}{3})^2}{\frac{8}{27}} = \frac{\frac{4}{27}}{\frac{8}{27}} = \frac{4}{8} = \frac{1}{2}
=12ウ = \frac{1}{2}
(2) 2回目のじゃんけんの後、太郎さんが勝ち残っている確率は
1回目のじゃんけんで太郎さんが勝ち残る確率が1/3。
1回目のじゃんけんで太郎さんが勝ち残っていない確率は2/3。
2回目のじゃんけんで太郎さんが勝ち残る確率は、1回目のじゃんけんで太郎さんが勝ち残っていて2回目も勝ち残る確率足す、1回目に太郎さんが負けて2回目に勝ち残る確率。
問題文より、勝ち残った生徒だけがじゃんけんに参加する。
2回目のじゃんけんで太郎さんが勝ち残る確率は、
13×1+23×13=13+29=39+29=59\frac{1}{3} \times 1 + \frac{2}{3} \times \frac{1}{3} = \frac{1}{3} + \frac{2}{9} = \frac{3}{9} + \frac{2}{9} = \frac{5}{9}
=59カ = \frac{5}{9}
太郎さんが勝ち残っていない確率は、
=159=49キ = 1 - \frac{5}{9} = \frac{4}{9}
花子さんが勝ち残っている確率は
=59ク = \frac{5}{9}
花子さんが勝ち残っていない確率は
=49ケ = \frac{4}{9}
太郎さんと花子さんの2人だけが勝ち残っている確率は
コサ=1327コサ = \frac{13}{27}
2回目のじゃんけんの後、勝ち残っている生徒の人数の期待値は
=109シ = \frac{10}{9}
(3) 3回目のじゃんけんの後、太郎さんが勝ち残っている確率は
=1727セ = \frac{17}{27}
また、3回目のじゃんけんの後、太郎さんと花子さんの少なくとも一方が勝ち残っていて、かつ次郎さんと月子さんの少なくとも一方が勝ち残っている確率は
ソタ=7681ソタ = \frac{76}{81}
チツテト=7681チツテト = \frac{76}{81}

3. 最終的な答え

ア: 1/3
イ: 8/27
ウ: 1/2
エ: 1/2
カ: 5/9
キ: 4/9
ク: 5/9
ケ: 4/9
コサ: 13/27
シ: 10/9
セ: 17/27
ソタ: 76/81
チツテト: 76/81

「確率論・統計学」の関連問題

5人の生徒の数学と英語の小テストの結果が与えられている。このデータを用いて、数学の点数と英語の点数の相関係数を求め、小数第3位を四捨五入して小数第2位まで求めよ。表を埋めながら計算過程を示すこと。

相関係数統計データの分析
2025/5/3

4つの散布図 a, b, c, d に対して、それぞれに対応する相関係数(r)を、与えられた4つの選択肢(r = 0.9, r = -0.8, r = 0, r = 0.6)の中から選ぶ問題です。

相関係数散布図相関
2025/5/3

9人の生徒の右手の握力(単位: kg)のデータが与えられています。このデータの平均値と中央値を求める問題です。 与えられたデータは:41, 45, 39, 63, 47, 47, 43, 47, 42

平均値中央値データ分析統計
2025/5/3

60人の生徒に2種類の本a, bを読んだかどうかを尋ねたところ、aを読んだ生徒が30人、bを読んだ生徒が50人、aもbも読んでいない生徒は8人いた。 (1) aとbの少なくとも一方を読んだ生徒の数 (...

集合ベン図包含と排除の原理
2025/5/3

2人の野球部員AとBの最近10日間の素振りの回数が与えられている。 (1) AとBのデータについて、箱ひげ図を作成する。 (2) AとBのデータの散らばり度合いが大きいのはどちらかを答える。

箱ひげ図データの分析四分位範囲散らばり
2025/5/3

教科書138~139ページを参照して、アからクまでの空欄を埋める問題です。これらの空欄は、四分位数やデータの分布に関する統計的な用語に関連しています。

統計データ分析四分位数箱ひげ図範囲四分位範囲四分位偏差
2025/5/3

あるクラスで、テニスの中継を見た生徒が10人、野球の中継を見た生徒が21人、テニスと野球の両方を見た生徒が4人いる。テニスまたは野球の中継を見た生徒の人数を求める問題です。

集合ベン図包除原理
2025/5/3

袋の中に同じ大きさの赤玉3個、白玉2個、黒玉2個が入っている。その中から3つ取り出して並べる。並べ方は何通りあるか。ただし、同じ色の玉は区別しない。

組み合わせ確率順列場合の数
2025/5/3

ある大学の入学者のうち、他のa大学、b大学、c大学を受験した人全体の集合をそれぞれA, B, Cで表す。 $n(A) = 65$, $n(B) = 40$, $n(A \cap B) = 14$, $...

集合包除原理組み合わせ
2025/5/3

ある大学の入学者のうち、他のa大学、b大学、c大学を受験した人全体の集合をそれぞれA, B, Cで表す。 $n(A) = 65, n(B) = 40, n(A \cap B) = 14, n(C \c...

集合包含と排除の原理集合の要素数
2025/5/3