媒質Aから媒質Bへ平面波が伝わる時、波面が境界面となす角度が$45^\circ$から$30^\circ$に変化します。媒質Aでの波の速さは$2.0 \ m/s$です。 (1) 媒質A, Bの中で,それぞれ点Pを通る波の進む向きを図中に書き入れます。 (2) 媒質Aに対する媒質Bの屈折率 $n_{AB}$ を求めます。 (3) 媒質Bでの波の速さ $v_B \ [m/s]$を求めます。 (4) この波の振動数が$5.0 \ Hz$であるとき, 媒質Aでの波の波長 $\lambda_A \ [m]$と媒質Bでの波の波長 $\lambda_B \ [m]$を求めます。

応用数学波動屈折屈折率波長振動数波の速さ
2025/3/6

1. 問題の内容

媒質Aから媒質Bへ平面波が伝わる時、波面が境界面となす角度が4545^\circから3030^\circに変化します。媒質Aでの波の速さは2.0 m/s2.0 \ m/sです。
(1) 媒質A, Bの中で,それぞれ点Pを通る波の進む向きを図中に書き入れます。
(2) 媒質Aに対する媒質Bの屈折率 nABn_{AB} を求めます。
(3) 媒質Bでの波の速さ vB [m/s]v_B \ [m/s]を求めます。
(4) この波の振動数が5.0 Hz5.0 \ Hzであるとき, 媒質Aでの波の波長 λA [m]\lambda_A \ [m]と媒質Bでの波の波長 λB [m]\lambda_B \ [m]を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 波の進む向きは、波面に垂直な方向です。媒質A, Bそれぞれの波面に垂直な方向を、点Pを通るように図中に書き込みます。
(2) 屈折の法則より、媒質A, Bにおける入射角をそれぞれθA\theta_A, θB\theta_Bとすると、
sinθAsinθB=nAB\frac{\sin \theta_A}{\sin \theta_B} = n_{AB}
が成り立ちます。
問題文より、波面と境界面のなす角が与えられているので、入射角はそれぞれ9090^\circからその角度を引いたものになります。
よって、θA=9045=45\theta_A = 90^\circ - 45^\circ = 45^\circ, θB=9030=60\theta_B = 90^\circ - 30^\circ = 60^\circ
したがって、
nAB=sin45sin60=1232=26=63n_{AB} = \frac{\sin 45^\circ}{\sin 60^\circ} = \frac{\frac{1}{\sqrt{2}}}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{2}{\sqrt{6}} = \frac{\sqrt{6}}{3}
(3) 屈折率 nABn_{AB} は、媒質Aでの波の速さ vAv_A と媒質Bでの波の速さ vBv_B を用いて、
nAB=vAvBn_{AB} = \frac{v_A}{v_B}
と表すことができます。
問題文より、vA=2.0 m/sv_A = 2.0 \ m/sなので、
vB=vAnAB=2.063=66=62.45 m/sv_B = \frac{v_A}{n_{AB}} = \frac{2.0}{\frac{\sqrt{6}}{3}} = \frac{6}{\sqrt{6}} = \sqrt{6} \approx 2.45 \ m/s
(4) 波の基本式 v=fλv = f \lambda より、波長 λ\lambda は、
λ=vf\lambda = \frac{v}{f}
で表されます。
媒質Aでの波長 λA\lambda_A は、
λA=vAf=2.05.0=0.40 m\lambda_A = \frac{v_A}{f} = \frac{2.0}{5.0} = 0.40 \ m
媒質Bでの波長 λB\lambda_B は、
λB=vBf=65.02.455.0=0.49 m\lambda_B = \frac{v_B}{f} = \frac{\sqrt{6}}{5.0} \approx \frac{2.45}{5.0} = 0.49 \ m

3. 最終的な答え

(2) nAB=63n_{AB} = \frac{\sqrt{6}}{3}
(3) vB=6 m/s2.45 m/sv_B = \sqrt{6} \ m/s \approx 2.45 \ m/s
(4) λA=0.40 m\lambda_A = 0.40 \ m
λB=65 m0.49 m\lambda_B = \frac{\sqrt{6}}{5} \ m \approx 0.49 \ m

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