複素数平面上に3点 A(1), B(z), C(z^2) がある。 (1) A, B, C が異なる3点となるための z の条件を求める。 (2) A, B, C が同一直線上にあるような z の条件を求める。 (3) A, B, C が正三角形の頂点となるときの z を求める。 (4) z ≠ 0 のとき、直線 AB と直線 BC が垂直となるような z を求める。

代数学複素数平面複素数幾何学条件正三角形垂直ベクトル
2025/5/3

1. 問題の内容

複素数平面上に3点 A(1), B(z), C(z^2) がある。
(1) A, B, C が異なる3点となるための z の条件を求める。
(2) A, B, C が同一直線上にあるような z の条件を求める。
(3) A, B, C が正三角形の頂点となるときの z を求める。
(4) z ≠ 0 のとき、直線 AB と直線 BC が垂直となるような z を求める。

2. 解き方の手順

(1) A, B, C が異なる3点となるためには、 z1z \neq 1 かつ z21z^2 \neq 1 かつ z2zz^2 \neq z が必要。
z21z^2 \neq 1 より z1,z1z \neq 1, z \neq -1
z2zz^2 \neq z より z(z1)0z(z-1) \neq 0 よって z0,z1z \neq 0, z \neq 1
したがって、z1,0,1z \neq -1, 0, 1
1<2なので、1=-1, 2=0, 3=1, 4=-1,0,1とすると、
空欄1は-1, 空欄2は0, 空欄3は1。4は不要。
(2) 異なる3点 A, B, C が同一直線上にあるためには、z21z1\frac{z^2-1}{z-1} が実数である必要がある。
z21z1=z+1\frac{z^2-1}{z-1} = z+1。z+1が実数であるためには、zの実部が実数であれば良い。
zが実数であれば同一直線上にあるため、zは実数。z≠1。
zが実数であることは、z=zˉz = \bar{z} が成り立つことと同義。
したがって、 z1,1z \neq -1, 1 かつ zz は実数。
z≠1, -1と、z=zˉz = \bar{z} が答え。
(3) A, B, C が正三角形の頂点となるとき、以下の関係が成り立つ。
1+ωz+ω2z2=01 + \omega z + \omega^2 z^2 = 0 または 1+ω2z+ωz2=01 + \omega^2 z + \omega z^2 = 0
ここで、ω=1+3i2\omega = \frac{-1 + \sqrt{3}i}{2}ω2=13i2 \omega^2 = \frac{-1 - \sqrt{3}i}{2}
z=1±32z = \frac{-1 \pm \sqrt{-3}}{2}
z=1±i32=12±32iz = \frac{-1 \pm i \sqrt{3}}{2} = \frac{-1}{2} \pm \frac{\sqrt{3}}{2}i.
したがって、z=12±32iz = \frac{-1}{2} \pm \frac{\sqrt{3}}{2}i
つまり、6=-1, 7=3, 8=2, 9=3, 10=2。
(4) z≠0 のとき、直線 AB と直線 BC が垂直となる条件を求める。
直線ABの傾きは z10\frac{z-1}{0}, 直線BCの傾きはz2z0\frac{z^2-z}{0}
ABとBCが垂直となるためには、
z11z2zz=k2\frac{z-1}{1} \cdot \frac{z^2-z}{z} = -k^2
z1z1z(z1)z=(z1)2=k2\frac{z-1}{z-1}\frac{z(z-1)}{z} = (z-1)^2 = -k^2となるような実数kが存在する必要がある。
ABの傾きを表すベクトルは z1z-1, BCの傾きを表すベクトルは z2z=z(z1)z^2-z=z(z-1)
ABとBCが垂直なので、(z1)(z(z1))+(z1)(z(z1))=0(z-1) \cdot (\overline{z(z-1)}) + (\overline{z-1}) \cdot (z(z-1))=0
Re((z1)(z(z1)))=0\text{Re} ((z-1)\overline{(z(z-1))}) = 0
Re(z1)z(z1)=0\text{Re}(z-1)\overline{z}(\overline{z-1}) = 0
Re((z1)zˉ(zˉ1ˉ))=0\text{Re}((z-1)\bar{z} (\bar{z}-\bar{1})) = 0
(z1)z(z1)(z-1) \cdot \overline{z(z-1)}が純虚数
z2zz1=z\frac{z^2-z}{z-1}= z
z2zz1\frac{z^2-z}{z-1}
arg(z1)arg(z2z)\arg(z-1) - \arg (z^2-z)
(z1)(z2z)(z-1)と(z^2-z)が垂直
複素数の積が純虚数になれば良い。
(z1)(zˉ2zˉ)(z-1)(\bar z^2 - \bar z)
(z1)zˉ(zˉ1)(z-1)\bar z (\bar z - 1)
(z1z)=ki(\frac {z-1}{z}) = k \cdot i
z1z+zˉ1zˉ=0\frac{z-1}{z} + \frac{\bar z -1}{\bar z} = 0
z1z+(z1z)=0\frac{z-1}{z} + \overline{(\frac{z-1}{z})} = 0
z1z+zˉ1zˉ=0\frac{z-1}{z} + \frac{\bar z -1}{\bar z} = 0
(z1)zˉ+(zˉ1)z=0(z-1)\bar z + (\bar z -1) z = 0
zzˉzˉ+zˉzz=0z\bar z - \bar z + \bar z z -z = 0
2z2zzˉ=02|z|^2 - z - \bar z = 0
2z22Re(z)=02|z|^2 - 2\text{Re} (z) = 0
z2=Re(z)|z|^2 = \text{Re}(z)
z=zˉz = \bar z
したがって、z=1zˉz = \frac{1}{\bar{z}}が成り立つ。

3. 最終的な答え

(1) 1: -1, 2: 0, 3: 1
(2) 1: -1, 2: 1, 5: (1) zˉ\bar{z}
(3) 6: -1, 7: 3, 8: 2, 9: 3, 10: 2
(4) 11: (3) 1zˉ\frac{1}{\bar{z}}

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