コーシー・リーマンの微分方程式を用いて、関数 $f(z) = \frac{|z|^2}{z}$ が $(x, y) \neq (0, 0)$ で微分可能かどうかを判断する問題です。ここで、$z = x + iy$ であり、$|z|^2 = x^2 + y^2$ です。

1. 問題の内容

コーシー・リーマンの微分方程式を用いて、関数 $f(z) = \frac{|z|^2}{z}$ が $(x, y) \neq (0, 0)$ で微分可能かどうかを判断する問題です。ここで、$z = x + iy$ であり、$|z|^2 = x^2 + y^2$ です。

2. 解き方の手順

まず、$f(z)$ を $x$ と $y$ を用いて表します。

$f(z) = \frac{|z|^2}{z} = \frac{x^2 + y^2}{x + iy}$

$f(z) = \frac{(x^2 + y^2)(x - iy)}{(x + iy)(x - iy)} = \frac{(x^2 + y^2)(x - iy)}{x^2 + y^2} = x - iy$

したがって、$f(z) = x - iy$ となります。

次に、$f(z) = u(x, y) + iv(x, y)$ とすると、$u(x, y) = x$ および $v(x, y) = -y$ となります。

コーシー・リーマンの方程式は次の2式です。

$\frac{\partial u}{\partial x} = \frac{\partial v}{\partial y}$

$\frac{\partial u}{\partial y} = -\frac{\partial v}{\partial x}$

偏微分を計算します。

$\frac{\partial u}{\partial x} = 1$

$\frac{\partial u}{\partial y} = 0$

$\frac{\partial v}{\partial x} = 0$

$\frac{\partial v}{\partial y} = -1$

コーシー・リーマンの方程式に代入すると、

$1 = -1$

$0 = 0$

１つ目の式が成立しないため、$f(z)$ はコーシー・リーマンの方程式を満たしません。

3. 最終的な答え

$f(z) = \frac{|z|^2}{z}$ は $(x, y) \neq (0, 0)$ において微分可能ではありません。