この問題は、数と式、二次関数、データの分析、図形の性質に関する小問集合です。具体的には、多項式の展開、因数分解、放物線の平行移動、統計量(中央値、平均値、分散)の計算、台形と三角形に関する三角比と長さの計算が求められています。

応用数学数と式二次関数データの分析図形の性質展開因数分解放物線の平行移動統計量三角比長さの計算余弦定理正弦定理
2025/5/6

1. 問題の内容

この問題は、数と式、二次関数、データの分析、図形の性質に関する小問集合です。具体的には、多項式の展開、因数分解、放物線の平行移動、統計量(中央値、平均値、分散)の計算、台形と三角形に関する三角比と長さの計算が求められています。

2. 解き方の手順

(1) (i) (x22x+3)(x2+3)(x^2 - 2x + 3)(x^2 + 3) を展開します。
分配法則を用いて、
x2(x2+3)2x(x2+3)+3(x2+3)=x4+3x22x36x+3x2+9x^2(x^2+3) - 2x(x^2+3) + 3(x^2+3) = x^4 + 3x^2 - 2x^3 - 6x + 3x^2 + 9
これを整理して、x42x3+6x26x+9x^4 - 2x^3 + 6x^2 - 6x + 9
(ii) x2+4xy+4y22yzzxx^2 + 4xy + 4y^2 - 2yz - zx を因数分解します。
x2+4xy+4y2=(x+2y)2x^2 + 4xy + 4y^2 = (x + 2y)^2 であることに注目し、
(x+2y)2z(x+2y)=(x+2y)(x+2yz)(x+2y)^2 - z(x+2y) = (x+2y)(x+2y-z)
(2) y=x24x+3y = x^2 - 4x + 3 をx軸方向にpp、y軸方向にppだけ平行移動した放物線C'の式を求めます。
y=(xp)24(xp)+3+py = (x-p)^2 - 4(x-p) + 3 + p
y=x22px+p24x+4p+3+py = x^2 - 2px + p^2 - 4x + 4p + 3 + p
y=x2(2p+4)x+p2+5p+3y = x^2 - (2p+4)x + p^2 + 5p + 3
(i) C'の頂点の座標をppを用いて表します。
C'の式を平方完成します。
y=(x(p+2))2(p+2)2+p2+5p+3y = (x - (p+2))^2 - (p+2)^2 + p^2 + 5p + 3
y=(x(p+2))2p24p4+p2+5p+3y = (x - (p+2))^2 - p^2 - 4p - 4 + p^2 + 5p + 3
y=(x(p+2))2+p1y = (x - (p+2))^2 + p - 1
よって、頂点の座標は (p+2,p1)(p+2, p-1)
(ii) C'がx軸と異なる2点で交わるようなpの値の範囲を求めます。
C'の頂点のy座標が負であれば良いので、
p1<0p - 1 < 0
p<1p < 1
(iii) C'がx軸から切り取る線分の長さが4となるようなpの値を求めます。
y=x2(2p+4)x+p2+5p+3=0y = x^2 - (2p+4)x + p^2 + 5p + 3 = 0 の解をα,β\alpha, \betaとすると、
αβ=4|\alpha - \beta| = 4
(αβ)2=(α+β)24αβ=16(\alpha - \beta)^2 = (\alpha + \beta)^2 - 4\alpha\beta = 16
解と係数の関係より、α+β=2p+4\alpha + \beta = 2p + 4αβ=p2+5p+3\alpha\beta = p^2 + 5p + 3
(2p+4)24(p2+5p+3)=16(2p+4)^2 - 4(p^2 + 5p + 3) = 16
4p2+16p+164p220p12=164p^2 + 16p + 16 - 4p^2 - 20p - 12 = 16
4p=12-4p = 12
p=3p = -3
(3) (i) このデータの中央値を求めます。
データは2, 4, 4, 4, 6, 6, 6, 9, 9, 10
中央値は (6+6)/2=6(6 + 6) / 2 = 6
(ii) このデータの平均値を求めます。
平均値は (21+43+63+92+101)/10=(2+12+18+18+10)/10=60/10=6(2 \cdot 1 + 4 \cdot 3 + 6 \cdot 3 + 9 \cdot 2 + 10 \cdot 1) / 10 = (2 + 12 + 18 + 18 + 10) / 10 = 60/10 = 6
(iii) このデータの分散を求めます。
分散は E[(Xμ)2]=E[X2]μ2E[(X-\mu)^2] = E[X^2] - \mu^2
E[X2]=(221+423+623+922+1021)/10=(4+48+108+162+100)/10=422/10=42.2E[X^2] = (2^2 \cdot 1 + 4^2 \cdot 3 + 6^2 \cdot 3 + 9^2 \cdot 2 + 10^2 \cdot 1) / 10 = (4 + 48 + 108 + 162 + 100) / 10 = 422/10 = 42.2
分散は 42.262=42.236=6.242.2 - 6^2 = 42.2 - 36 = 6.2
(4) 台形ABCDについて
(i) sinABC,cosABC\sin \angle ABC, \cos \angle ABC の値を求めます。
三角形ABCの面積は 12ABBCsinABC=16\frac{1}{2} \cdot AB \cdot BC \cdot \sin \angle ABC = 16
1258sinABC=16\frac{1}{2} \cdot 5 \cdot 8 \cdot \sin \angle ABC = 16
20sinABC=1620 \sin \angle ABC = 16
sinABC=1620=45\sin \angle ABC = \frac{16}{20} = \frac{4}{5}
ABC\angle ABC は鋭角なので、cosABC=1(45)2=11625=925=35\cos \angle ABC = \sqrt{1 - (\frac{4}{5})^2} = \sqrt{1 - \frac{16}{25}} = \sqrt{\frac{9}{25}} = \frac{3}{5}
(ii) 線分BDの長さを求めます。
ABC\triangle ABCに余弦定理を適用します。
AC2=AB2+BC22ABBCcosABCAC^2 = AB^2 + BC^2 - 2 \cdot AB \cdot BC \cdot \cos \angle ABC
AC2=52+8225835=25+6448=41AC^2 = 5^2 + 8^2 - 2 \cdot 5 \cdot 8 \cdot \frac{3}{5} = 25 + 64 - 48 = 41
よってAC=41AC = \sqrt{41}
BCD\triangle BCDを考える。
BC=8BC = 8, CD=(53)2+h2=4+h2CD = \sqrt{(5-3)^2+h^2} = \sqrt{4+h^2}。高さhを求める必要がある。
ABC\triangle ABCについて、ヘロンの公式を用いる。s=5+8+412s = \frac{5+8+\sqrt{41}}{2}
面積=s(s5)(s8)(s41)=16\sqrt{s(s-5)(s-8)(s-\sqrt{41})}=16
ABD\triangle ABDを考える。
BD2=AB2+AD22ABADcosBAD=25+9253cos(180ABC)=3430(cosABC)=34+3035=34+18=52BD^2 = AB^2+AD^2 - 2 \cdot AB \cdot AD \cdot \cos \angle BAD = 25+9 - 2 \cdot 5 \cdot 3 \cdot \cos(180^\circ - \angle ABC) = 34 - 30(-\cos \angle ABC) = 34+30\cdot \frac{3}{5} = 34+18=52
よってBD=52=213BD = \sqrt{52} = 2\sqrt{13}
(iii) 三角形ABDの外接円の半径を求めます。
正弦定理より、2R=BDsinBAD=213sin(180ABC)=213sinABC=2134/5=10134=51322R = \frac{BD}{\sin \angle BAD} = \frac{2\sqrt{13}}{\sin(180^\circ - \angle ABC)} = \frac{2\sqrt{13}}{\sin \angle ABC} = \frac{2\sqrt{13}}{4/5} = \frac{10\sqrt{13}}{4} = \frac{5\sqrt{13}}{2}
R=5134R = \frac{5\sqrt{13}}{4}

3. 最終的な答え

(1) (i) x42x3+6x26x+9x^4 - 2x^3 + 6x^2 - 6x + 9
(ii) (x+2y)(x+2yz)(x+2y)(x+2y-z)
(2) (i) (p+2,p1)(p+2, p-1)
(ii) p<1p < 1
(iii) p=3p = -3
(3) (i) 6点
(ii) 6点
(iii) 6.2
(4) (i) sinABC=45\sin \angle ABC = \frac{4}{5}, cosABC=35\cos \angle ABC = \frac{3}{5}
(ii) BD=213BD = 2\sqrt{13}
(iii) R=5134R = \frac{5\sqrt{13}}{4}

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