3次方程式 $x^3 - (a^2 - 1)x - a = 0$ の実数解がただ1つであるように、実数 $a$ の範囲を求める問題です。ただし、重解は1つと数えます。

代数学三次方程式因数分解判別式実数解解の個数
2025/5/6

1. 問題の内容

3次方程式 x3(a21)xa=0x^3 - (a^2 - 1)x - a = 0 の実数解がただ1つであるように、実数 aa の範囲を求める問題です。ただし、重解は1つと数えます。

2. 解き方の手順

まず、与えられた3次方程式を f(x)=x3(a21)xa=0f(x) = x^3 - (a^2 - 1)x - a = 0 とおきます。
x=ax = a を代入すると、f(a)=a3(a21)aa=a3a3+aa=0f(a) = a^3 - (a^2 - 1)a - a = a^3 - a^3 + a - a = 0 となり、x=ax = a は与えられた方程式の解であることがわかります。
したがって、f(x)f(x)(xa)(x - a) を因数に持ちます。そこで、f(x)f(x)(xa)(x - a) で割ります。
f(x)=(xa)(x2+ax+1)f(x) = (x - a)(x^2 + ax + 1)
となります。
ここで、x2+ax+1=0x^2 + ax + 1 = 0 の判別式を DD とすると、
D=a24D = a^2 - 4
となります。
3次方程式 f(x)=0f(x) = 0 の実数解がただ1つであるためには、以下の2つの場合が考えられます。
(1) x2+ax+1=0x^2 + ax + 1 = 0 が実数解を持たない場合。
これは、D<0D < 0 の場合に相当します。
a24<0a^2 - 4 < 0 より、 2<a<2-2 < a < 2 となります。
(2) x2+ax+1=0x^2 + ax + 1 = 0 が重解を持ち、その重解が x=ax = a と異なる場合。
これは、D=0D = 0 の場合に相当します。
a24=0a^2 - 4 = 0 より、a=±2a = \pm 2 となります。
a=2a = 2 のとき、x2+2x+1=(x+1)2=0x^2 + 2x + 1 = (x + 1)^2 = 0 より、x=1x = -1 が重解です。
a=2a = -2 のとき、x22x+1=(x1)2=0x^2 - 2x + 1 = (x - 1)^2 = 0 より、x=1x = 1 が重解です。
いずれの場合も、重解は x=ax = a と異なるので、a=±2a = \pm 2 は条件を満たします。
したがって、(1)と(2)を合わせると、2a2-2 \le a \le 2 となります。
ただし、x2+ax+1=0x^2 + ax + 1 = 0 の解が aa と等しい場合を除く必要があります。
もし、aax2+ax+1=0x^2 + ax + 1 = 0 の解であるならば、a2+a2+1=0a^2 + a^2 + 1 = 0、すなわち 2a2+1=02a^2 + 1 = 0 が成り立ちますが、これは実数解を持ちません。
したがって、x2+ax+1=0x^2 + ax + 1 = 0aa を解に持つことはありません。

3. 最終的な答え

2a2-2 \le a \le 2

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