図のような道のある町で、点Aから点Bまで最短経路で行く場合の数を以下の3つについて求める問題です。 (1) AからBまでの最短経路の総数 (2) AからBまでの最短経路のうち、点Qを通るものの総数 (3) AからBまでの最短経路のうち、点Pまたは点Qを通るものの総数

離散数学組み合わせ最短経路場合の数順列
2025/5/7

1. 問題の内容

図のような道のある町で、点Aから点Bまで最短経路で行く場合の数を以下の3つについて求める問題です。
(1) AからBまでの最短経路の総数
(2) AからBまでの最短経路のうち、点Qを通るものの総数
(3) AからBまでの最短経路のうち、点Pまたは点Qを通るものの総数

2. 解き方の手順

(1) AからBまでの最短経路の総数
AからBまで行くには、右に5回、上に3回移動する必要があります。したがって、最短経路の総数は、8回の移動のうち、右への移動を5回選ぶ組み合わせの数に等しくなります。これは、組み合わせの記号を用いて 8C5{}_8 \mathrm{C}_5 と表されます。
8C5=8!5!3!=8×7×63×2×1=8×7=56{}_8 \mathrm{C}_5 = \frac{8!}{5!3!} = \frac{8 \times 7 \times 6}{3 \times 2 \times 1} = 8 \times 7 = 56
したがって、AからBまでの最短経路の総数は56通りです。
(2) AからBまでの最短経路のうち、点Qを通るものの総数
AからQまでの最短経路の総数は、右に4回、上に1回移動する必要があるので、5C4=5!4!1!=5{}_5 \mathrm{C}_4 = \frac{5!}{4!1!} = 5 通りです。
QからBまでの最短経路の総数は、右に1回、上に2回移動する必要があるので、3C1=3!1!2!=3{}_3 \mathrm{C}_1 = \frac{3!}{1!2!} = 3 通りです。
したがって、AからQを通ってBまで行く最短経路の総数は 5×3=155 \times 3 = 15 通りです。
(3) AからBまでの最短経路のうち、点Pまたは点Qを通るものの総数
AからPまでの最短経路の総数は、右に2回、上に2回移動する必要があるので、4C2=4!2!2!=4×32×1=6{}_4 \mathrm{C}_2 = \frac{4!}{2!2!} = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6 通りです。
PからBまでの最短経路の総数は、右に3回、上に1回移動する必要があるので、4C3=4!3!1!=4{}_4 \mathrm{C}_3 = \frac{4!}{3!1!} = 4 通りです。
したがって、AからPを通ってBまで行く最短経路の総数は 6×4=246 \times 4 = 24 通りです。
PとQの両方を通る経路を重複して数えないように、PとQの両方を通る経路の数を計算します。AからPまでの経路は6通り、PからQまでの経路は右に2回、上に-1回なので存在しないため0通りです。
そのためPとQの両方を通る経路は0通りです。
PまたはQを通る経路の総数は、Pを通る経路の数+Qを通る経路の数-PとQの両方を通る経路の数で計算できます。
24+150=3924 + 15 - 0 = 39
したがって、PまたはQを通る経路の総数は39通りです。

3. 最終的な答え

- セ:56
- チ:15
- テ:39

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