与えられた地震の走時曲線に関する以下の問いに答えます。 (1) 曲線A, Bが途中で切れている理由を答える。 (2) 曲線CがP波かS波かを答える。 (3) 領域Dが地震波が伝わらない範囲であるとき、その名前を答える。 (4) P波が地球の裏側に到達するのにかかる時間と、平均速度を計算する。

応用数学地震走時曲線地球物理学距離速度計算
2025/5/8

1. 問題の内容

与えられた地震の走時曲線に関する以下の問いに答えます。
(1) 曲線A, Bが途中で切れている理由を答える。
(2) 曲線CがP波かS波かを答える。
(3) 領域Dが地震波が伝わらない範囲であるとき、その名前を答える。
(4) P波が地球の裏側に到達するのにかかる時間と、平均速度を計算する。

2. 解き方の手順

(1) A, Bの曲線が途中で切れている理由は、地震波が地球内部の不連続面で屈折・反射されるためです。
AはP波、BはS波と考えられます。S波は液体中を伝わらないので、外核で遮られます。グーテンベルク不連続面はマントルと外核の境界であり、そこでS波は伝わらなくなるため、Bの曲線が途切れる理由として適切です。Aの曲線が途切れる理由は、モホ不連続面で屈折して、より速い速度で伝わるためです。
よって、Aはア、Bはウが答えとなります。
(2) 曲線Cは震央距離が120度よりも遠い地点で観測されていることから、地球内部を通って伝わるP波と考えられます。外核を通る際に速度が遅くなるため、走時曲線が不連続になっています。
よって、P波が答えとなります。
(3) Dの範囲は地震波が伝わらない範囲なので、影の部分であり、地震波影と呼ばれます。特にP波が伝わらない範囲なので、P波影と呼ばれます。
よって、P波影が答えとなります。
(4) 地球の裏側は震央距離180度です。グラフから、P波が180度に到達するまでにかかる時間は、Aのグラフを延長して読み取ると、約20分程度と読み取れます。地球の半径をR=6400R=6400 kmとすると、地球一周の長さは2πR=2π×64002\pi R = 2 \pi \times 6400 kmです。地球の裏側までの距離は半周なので、πR=π×6400\pi R = \pi \times 6400 kmとなります。平均速度vvは、距離を時間で割ったものなので、
v=π×6400 km20 min3.14×6400 km20 min=20096 km20 min1005 km/minv = \frac{\pi \times 6400 \text{ km}}{20 \text{ min}} \approx \frac{3.14 \times 6400 \text{ km}}{20 \text{ min}} = \frac{20096 \text{ km}}{20 \text{ min}} \approx 1005 \text{ km/min}
これは約17 km/秒となります。

3. 最終的な答え

(1) A: ア, B: ウ
(2) P波
(3) P波影
(4) 20分、17 km/秒

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