幅 $2b$ の金属パイプ内の電位 $V(x, y)$ に関する問題です。金属板A, Bは $y=0$ および $y=a$ にあり接地されています。金属板C, Dは $x=b$ および $x=-b$ にあり、電位 $V_0$ に保たれています。ラプラス方程式 $\frac{\partial^2 V}{\partial x^2} + \frac{\partial^2 V}{\partial y^2} = 0$ を満たす電位 $V(x, y)$ について、与えられた4つの記述のうち誤りを含むものを選択します。

応用数学偏微分方程式ラプラス方程式電磁気学境界条件
2025/5/8

1. 問題の内容

2b2b の金属パイプ内の電位 V(x,y)V(x, y) に関する問題です。金属板A, Bは y=0y=0 および y=ay=a にあり接地されています。金属板C, Dは x=bx=b および x=bx=-b にあり、電位 V0V_0 に保たれています。ラプラス方程式 2Vx2+2Vy2=0\frac{\partial^2 V}{\partial x^2} + \frac{\partial^2 V}{\partial y^2} = 0 を満たす電位 V(x,y)V(x, y) について、与えられた4つの記述のうち誤りを含むものを選択します。

2. 解き方の手順

まず、与えられた境界条件を確認します。
- 金属板A, Bが接地されていることから、V(x,0)=0V(x, 0) = 0 および V(x,a)=0V(x, a) = 0
- 金属板C, Dが電位 V0V_0 に保たれていることから、V(b,y)=V0V(b, y) = V_0 および V(b,y)=V0V(-b, y) = V_0
次に、与えられた記述を一つずつ検討します。
- 記述1: 境界条件が V(x,0)=V(x,a)=0V(x, 0) = V(x, a) = 0 および V(b,y)=V(b,y)=V0V(b, y) = V(-b, y) = V_0 であると述べています。これは正しい境界条件です。
- 記述2: V(x,y)V(x, y) の一般解が V(x,y)=(Aekx+Bekx)(Csin(ky)+Dcos(ky))V(x, y) = (Ae^{kx} + Be^{-kx})(C\sin(ky) + D\cos(ky)) の形になると述べています。これは変数分離法でラプラス方程式を解いた場合の一般解の形として正しいです。
- 記述3: 系が xx について対称であること、および境界条件 V(x,0)=0V(x, 0) = 0 を考慮すると、A=BA = B および D=0D = 0 であることがわかると述べています。xx について対称であることから、A=BA = B は正しいです。また、境界条件V(x,0)=0V(x,0)=0より、Csin(k0)+Dcos(k0)=0C\sin(k\cdot 0)+D\cos(k\cdot 0) = 0。したがって、D=0D=0も正しいです。
- 記述4: 境界条件 V(b,y)=V0V(b, y) = V_0 より k=nπ/bk = n\pi / b (n=1,2,3,...n = 1, 2, 3, ...) となると述べています。これは誤りです。境界条件V(b,y)=V0V(b,y)=V_0 は、yyの関数であるV(b,y)V(b,y)が定数V0V_0になることを要請しています。与えられた一般解の形と、V(x,0)=V(x,a)=0V(x,0) = V(x,a) = 0という条件から、kkk=nπ/ak = n\pi/aという形になります。

3. 最終的な答え

誤りを含む記述は④です。

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