左図の回路において、電流 $I_1$ を電源電圧 $E_1$, $E_2$ および抵抗 $R_1$, $R_2$, $R_3$ の関数として表す式を導出する。

応用数学回路解析キルヒホッフの法則連立方程式電流
2025/6/4
## クイズ2.3の解答

1. 問題の内容

左図の回路において、電流 I1I_1 を電源電圧 E1E_1, E2E_2 および抵抗 R1R_1, R2R_2, R3R_3 の関数として表す式を導出する。

2. 解き方の手順

まず、回路の各部分に流れる電流の関係と電圧の関係をキルヒホッフの法則を用いて記述します。
* キルヒホッフの電流則(KCL):ノードにおける電流の流入と流出の合計は0である。
* キルヒホッフの電圧則(KVL):閉回路における電圧の合計は0である。
ループ1(E1E_1, R1R_1, R3R_3を含むループ):
E1=R1I1+R3I3E_1 = R_1I_1 + R_3I_3
ループ2(E2E_2, R2R_2, R3R_3を含むループ):
E2=R2I2+R3I3E_2 = R_2I_2 + R_3I_3
ノードの電流の関係:
I1=I2+I3I_1 = I_2 + I_3
I2I_2I3I_3I1I_1で表します。
I3=I1I2I_3 = I_1 - I_2なので、
E1=R1I1+R3(I1I2)E_1 = R_1I_1 + R_3(I_1 - I_2)
E2=R2I2+R3(I1I2)E_2 = R_2I_2 + R_3(I_1 - I_2)
上の式を整理してI2I_2について解くと
E1=R1I1+R3I1R3I2E_1 = R_1I_1 + R_3I_1 - R_3I_2より、R3I2=(R1+R3)I1E1R_3I_2 = (R_1+R_3)I_1 - E_1なので、
I2=(R1+R3)I1E1R3I_2 = \frac{(R_1+R_3)I_1 - E_1}{R_3}
E2=R2I2+R3I1R3I2E_2 = R_2I_2 + R_3I_1 - R_3I_2より、I2(R2R3)=E2R3I1I_2(R_2-R_3) = E_2 - R_3I_1なので、
I2=E2R3I1R2R3I_2 = \frac{E_2 - R_3I_1}{R_2-R_3}
I2I_2を消去して、I1I_1について解きます。
(R1+R3)I1E1R3=E2R3I1R2R3\frac{(R_1+R_3)I_1 - E_1}{R_3} = \frac{E_2 - R_3I_1}{R_2-R_3}
(R1+R3)I1E1=R3(E2R3I1)R2R3(R_1+R_3)I_1 - E_1 = \frac{R_3(E_2 - R_3I_1)}{R_2-R_3}
(R1+R3)I1(R2R3)E1(R2R3)=R3E2R32I1(R_1+R_3)I_1(R_2-R_3) - E_1(R_2-R_3) = R_3E_2 - R_3^2I_1
(R1R2R1R3+R2R3R32)I1+R32I1=R3E2+E1R2E1R3(R_1R_2 - R_1R_3 + R_2R_3 - R_3^2)I_1 + R_3^2I_1 = R_3E_2 + E_1R_2 - E_1R_3
(R1R2R1R3+R2R3)I1=R3E2+E1R2E1R3(R_1R_2 - R_1R_3 + R_2R_3)I_1 = R_3E_2 + E_1R_2 - E_1R_3
したがって、
I1=E1R2E1R3+E2R3R1R2R1R3+R2R3I_1 = \frac{E_1R_2 - E_1R_3 + E_2R_3}{R_1R_2 - R_1R_3 + R_2R_3}

3. 最終的な答え

I1=E1R2E1R3+E2R3R1R2R1R3+R2R3I_1 = \frac{E_1R_2 - E_1R_3 + E_2R_3}{R_1R_2 - R_1R_3 + R_2R_3}

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