与えられた電圧 $v$ と電流 $i$ の正弦波交流について、複素数表示を求め、フェーザ図を描く。 電圧 $v = 100\sqrt{2} \sin(100\pi t + \frac{\pi}{3}) [V]$ 電流 $i = 20\sqrt{2} \sin(100\pi t - \frac{\pi}{6}) [A]$

応用数学交流回路複素数フェーザ表示三角関数位相
2025/6/4

1. 問題の内容

与えられた電圧 vv と電流 ii の正弦波交流について、複素数表示を求め、フェーザ図を描く。
電圧 v=1002sin(100πt+π3)[V]v = 100\sqrt{2} \sin(100\pi t + \frac{\pi}{3}) [V]
電流 i=202sin(100πtπ6)[A]i = 20\sqrt{2} \sin(100\pi t - \frac{\pi}{6}) [A]

2. 解き方の手順

まず、正弦波交流の式を複素数表示(フェーザ表示)にする。一般に、正弦波 Asin(ωt+ϕ)A\sin(\omega t + \phi) は、AAを振幅、ω\omegaを角周波数、ϕ\phiを位相として、AejϕA e^{j\phi} または AϕA \angle \phi で表される。ただし、有効値を用いる場合はA/2A/\sqrt{2}で置き換える。
今回はsin\sinで与えられているので、一旦cos\cosに変換する必要がある。
sin(θ)=cos(θπ2)\sin(\theta) = \cos(\theta - \frac{\pi}{2})の関係を用いると
v=1002cos(100πt+π3π2)=1002cos(100πtπ6)[V]v = 100\sqrt{2} \cos(100\pi t + \frac{\pi}{3} - \frac{\pi}{2}) = 100\sqrt{2} \cos(100\pi t - \frac{\pi}{6}) [V]
i=202cos(100πtπ6π2)=202cos(100πt2π3)[A]i = 20\sqrt{2} \cos(100\pi t - \frac{\pi}{6} - \frac{\pi}{2}) = 20\sqrt{2} \cos(100\pi t - \frac{2\pi}{3}) [A]
それぞれの有効値を計算する。
Vrms=10022=100[V]V_{rms} = \frac{100\sqrt{2}}{\sqrt{2}} = 100 [V]
Irms=2022=20[A]I_{rms} = \frac{20\sqrt{2}}{\sqrt{2}} = 20 [A]
次に、複素数表示(フェーザ表示)を行う。
V=100π6[V]V = 100 \angle -\frac{\pi}{6} [V]
I=202π3[A]I = 20 \angle -\frac{2\pi}{3} [A]
フェーザ図は、複素平面上に電圧と電流をベクトルで図示したものである。
電圧 VV は実軸から π6-\frac{\pi}{6} の方向に長さ100のベクトルとして描かれる。
電流 II は実軸から 2π3-\frac{2\pi}{3} の方向に長さ20のベクトルとして描かれる。
電圧と電流の位相差は π6(2π3)=π6+4π6=3π6=π2-\frac{\pi}{6} - (-\frac{2\pi}{3}) = -\frac{\pi}{6} + \frac{4\pi}{6} = \frac{3\pi}{6} = \frac{\pi}{2} である。電流は電圧に対して π2\frac{\pi}{2} 遅れていることになる。

3. 最終的な答え

電圧の複素数表示:V=100π6[V]V = 100 \angle -\frac{\pi}{6} [V]
電流の複素数表示:I=202π3[A]I = 20 \angle -\frac{2\pi}{3} [A]
フェーザ図:(言葉で説明)
実軸(横軸)と虚軸(縦軸)を持つ複素平面上に、
長さ100で実軸から π6-\frac{\pi}{6} の方向に電圧ベクトル VV を描き、
長さ20で実軸から 2π3-\frac{2\pi}{3} の方向に電流ベクトル II を描く。
電流ベクトルは電圧ベクトルに対して π2\frac{\pi}{2} だけ遅れている。

「応用数学」の関連問題

直径 $d = 30 \text{ mm}$、長さ $l = 500 \text{ mm}$ の円形断面軸の一端が固定されており、軸の中央から先端にかけて単位長さあたり $\tau = 300 \te...

材料力学ねじり積分断面二次極モーメント横弾性係数
2025/6/6

ベクトル $\mathbf{A} = \mathbf{i} + \mathbf{j} + 3\mathbf{k}$, $\mathbf{B} = \mathbf{i} - 2\mathbf{j} + ...

ベクトルベクトルの内積ベクトルの外積ラプラシアン
2025/6/6

直径 $d = 20 \text{ mm}$、長さ $l = 400 \text{ mm}$ の円形断面軸の一端が壁に固定されている。軸端に $T = 300 \text{ Nm}$ のトルクを作用さ...

力学材料力学ねじりトルク極断面二次モーメント横弾性係数単位変換
2025/6/6

ある船が川を $60 km$ 上るのに $5$ 時間、下るのに $3$ 時間かかった。このとき、以下の2つの問いに答える。 (1) この船の静水時の速さを求めなさい。 (2) この川の流れの速さを求め...

速度距離連立方程式文章問題
2025/6/6

2種類の財 $x$ と $y$ があり、効用関数が $u(x, y) = x^{\frac{1}{7}}y^{\frac{6}{7}}$ で与えられています。財 $x$ の価格を $p_x > 0$、...

経済学効用関数最適化ラグランジュ乗数法ミクロ経済学
2025/6/6

2つの財 $x$ と $y$ があり、効用関数が $u(x, y) = x^{\frac{1}{7}}y^{\frac{6}{7}}$ で与えられています。各財の価格は $p_x > 0$、$p_y ...

最適化効用関数ラグランジュ乗数法経済学
2025/6/6

この問題は、効用最大化問題を解くものです。所得$m$、x財の価格$p_x$、y財の価格$p_y$が与えられたとき、それぞれの効用関数$u(x,y)$のもとで、最適な消費計画$(x, y)$を求める問題...

効用最大化ラグランジュ乗数法経済学偏微分
2025/6/6

効用関数 $u(x, y) = xy$ のもとで、x財の価格が $p_x > 0$、y財の価格が $p_y > 0$、所得が $m > 0$ であるときの最適消費プラン (x, y) を求める問題です...

最適化効用関数ラグランジュ乗数法経済学
2025/6/6

$L(x, y, \lambda) = x^\alpha y^{1-\alpha} + \lambda(M - p_x x - p_y y)$ ここで $\lambda$ はラグランジュ乗数で...

経済学ミクロ経済学効用関数需要関数ラグランジュ乗数
2025/6/6

与えられた制約条件の下で、関数を最大化する最適化問題を解きます。 (1) $\max_{x,y} xy$ subject to $x+y-2=0$ (2) $\max_{x,y} x^3y^2$ su...

最適化制約付き最適化ラグランジュの未定乗数法微分最大値
2025/6/6