$x \geq 0$ のとき、不等式 $2x^3 \geq a(x^2-3)$ が成り立つような実数 $a$ のとりうる値の範囲を求める。

代数学不等式関数の最大最小微分場合分け
2025/5/8

1. 問題の内容

x0x \geq 0 のとき、不等式 2x3a(x23)2x^3 \geq a(x^2-3) が成り立つような実数 aa のとりうる値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

まず、与えられた不等式を aa について解くことを考えます。
2x3a(x23)2x^3 \geq a(x^2-3)
x23x^2-3 の符号によって場合分けを行います。
(i) x23>0x^2-3 > 0 のとき、つまり x>3x > \sqrt{3} のとき、
a2x3x23a \leq \frac{2x^3}{x^2-3}
(ii) x23<0x^2-3 < 0 のとき、つまり 0x<30 \leq x < \sqrt{3} のとき、
a2x3x23a \geq \frac{2x^3}{x^2-3}
(iii) x23=0x^2-3 = 0 のとき、つまり x=3x=\sqrt{3} のとき、
2(3)3a((3)23)2(\sqrt{3})^3 \geq a((\sqrt{3})^2-3)
63a(0)6\sqrt{3} \geq a(0)
6306\sqrt{3} \geq 0
これは常に成り立つため、 aa についての条件は得られません。
f(x)=2x3x23f(x) = \frac{2x^3}{x^2-3} とおくと、x>3x > \sqrt{3} において af(x)a \leq f(x) となる aa の最大値と、0x<30 \leq x < \sqrt{3} において af(x)a \geq f(x) となる aa の最小値を考えます。
f(x)=6x2(x23)2x3(2x)(x23)2=6x418x24x4(x23)2=2x418x2(x23)2=2x2(x29)(x23)2f'(x) = \frac{6x^2(x^2-3) - 2x^3(2x)}{(x^2-3)^2} = \frac{6x^4 - 18x^2 - 4x^4}{(x^2-3)^2} = \frac{2x^4 - 18x^2}{(x^2-3)^2} = \frac{2x^2(x^2 - 9)}{(x^2-3)^2}
x>3x > \sqrt{3} において、f(x)=0f'(x) = 0 となるのは x=3x=3 のときです。
x>3x > 3 のとき、f(x)>0f'(x) > 0 なので f(x)f(x) は増加します。
3<x<3\sqrt{3} < x < 3 のとき、f(x)<0f'(x) < 0 なので f(x)f(x) は減少します。
したがって、f(x)f(x)x=3x=3 で極小値をとります。
f(3)=233323=546=9f(3) = \frac{2 \cdot 3^3}{3^2 - 3} = \frac{54}{6} = 9
x3+x \rightarrow \sqrt{3}^+ のとき、f(x)f(x) \rightarrow \infty となります。
したがって、x>3x > \sqrt{3} において af(x)a \leq f(x) が成り立つための条件は a9a \leq 9 です。
次に、0x<30 \leq x < \sqrt{3} について考えます。
x=0x=0 のとき、0a(03)0 \geq a(0-3) より 03a0 \geq -3a となり、a0a \geq 0
x3x \rightarrow \sqrt{3}^- のとき、f(x)f(x) \rightarrow -\infty となります。
af(x)a \geq f(x) が常に成り立つためには、a0a \geq 0 が必要です。
したがって、aの取りうる値の範囲は、a0a \leq 0

3. 最終的な答え

a0a \leq 0

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