与えられた微分方程式 $\frac{d^2y}{dx^2} + y = \sin x$ の一般解を、基本解 $y_1(x) = \cos x$ と $y_2(x) = \sin x$ を用いて求め、選択肢の中から正しいものを選びます。$C_1$と$C_2$は任意定数です。

解析学微分方程式一般解線形微分方程式特殊解
2025/5/9

1. 問題の内容

与えられた微分方程式 d2ydx2+y=sinx\frac{d^2y}{dx^2} + y = \sin x の一般解を、基本解 y1(x)=cosxy_1(x) = \cos xy2(x)=sinxy_2(x) = \sin x を用いて求め、選択肢の中から正しいものを選びます。C1C_1C2C_2は任意定数です。

2. 解き方の手順

まず、与えられた微分方程式は非同次線形微分方程式なので、一般解は同次方程式の一般解と非同次方程式の特殊解の和で表されます。
同次方程式 d2ydx2+y=0\frac{d^2y}{dx^2} + y = 0 の一般解は、yh=C1cosx+C2sinxy_h = C_1 \cos x + C_2 \sin x で与えられます。
次に、非同次方程式 d2ydx2+y=sinx\frac{d^2y}{dx^2} + y = \sin x の特殊解を求めます。sinx\sin x が同次方程式の解に含まれているため、特殊解を yp=Axcosx+Bxsinxy_p = Ax \cos x + Bx \sin x と仮定します。
これを微分すると、
dypdx=AcosxAxsinx+Bsinx+Bxcosx\frac{dy_p}{dx} = A \cos x - Ax \sin x + B \sin x + Bx \cos x
d2ypdx2=AsinxAsinxAxcosx+Bcosx+BcosxBxsinx\frac{d^2y_p}{dx^2} = -A \sin x - A \sin x - Ax \cos x + B \cos x + B \cos x - Bx \sin x
d2ypdx2=2AsinxAxcosx+2BcosxBxsinx\frac{d^2y_p}{dx^2} = -2A \sin x - Ax \cos x + 2B \cos x - Bx \sin x
これを与えられた微分方程式に代入すると、
(2AsinxAxcosx+2BcosxBxsinx)+(Axcosx+Bxsinx)=sinx(-2A \sin x - Ax \cos x + 2B \cos x - Bx \sin x) + (Ax \cos x + Bx \sin x) = \sin x
2Asinx+2Bcosx=sinx-2A \sin x + 2B \cos x = \sin x
この式から、A=12A = -\frac{1}{2}B=0B = 0 が得られます。したがって、特殊解は yp=12xcosxy_p = -\frac{1}{2}x \cos x となります。
一般解は y=yh+yp=C1cosx+C2sinx12xcosxy = y_h + y_p = C_1 \cos x + C_2 \sin x - \frac{1}{2}x \cos x で与えられます。

3. 最終的な答え

したがって、一般解は y=C1cosx+C2sinx12xcosxy = C_1 \cos x + C_2 \sin x - \frac{1}{2}x \cos x となります。選択肢の中でこれに該当するのは選択肢(2)です。
よって、答えは (2) です。
答え:2

「解析学」の関連問題

定積分 $\int_{0}^{\frac{\pi}{2}} 2r^3 \sin{\theta} \cos^2{\theta} d\theta$ を計算する。$r$ は定数である。

定積分置換積分三角関数
2025/5/9

$x > 0$ における関数 $f(x) = (2x + \frac{27}{x+1} + 2)(x + \frac{6}{x+1} + 1)$ の最小値と、その最小値を与える $x$ の値を求めよ。

関数の最小値相加相乗平均数式展開置換
2025/5/9

$\lim_{x \to 2} \frac{3}{(x-2)^2}$ を計算します。

極限関数の極限無限大
2025/5/9

関数 $f(x)$ の導関数 $f'(x)$ における $x = -3$ のときの値、すなわち $f'(-3)$ を求める問題です。

導関数微分関数の微分
2025/5/9

$0 \leq x \leq \pi$ の範囲において、2つの曲線 $y = \sin x$ と $y = \sin 2x$ で囲まれた2つの部分の面積の和 $S$ を求めよ。

積分面積三角関数
2025/5/9

この問題は、微分と関数の関係について問うものです。具体的には、以下の3つの問いに答える必要があります。 (1) 微分可能な関数の和と定数倍の微分について、成り立つ性質を答える。 (2) 関数 $f(x...

微分関数の微分積の微分微分の定義
2025/5/9

関数 $f(x)$ が与えられており、以下の問題に答える必要があります。 (1) $f(1)$と$f(\sqrt{3})$の値を求めよ。 (2) $f(-1)$と$f(-\sqrt{3})$の値を求め...

微分逆関数導関数三角関数tan^{-1} x
2025/5/9

(a) $f(x)$ は3次関数で、$f(0) = 2, f(1) = f(2) = f(3) = 0$ を満たす。このとき、$\lim_{x \to \infty} \frac{f(x)}{x^3}...

関数の極限微分積分多項式関数
2025/5/9

画像に記載されている高次導関数の問題を、ライプニッツの定理を用いて解く問題です。今回は、問題(3)の $(x^3 e^{3x})^{(n)}$ を解きます。

高次導関数ライプニッツの定理微分
2025/5/9

画像に記載されている数学の問題は以下の通りです。 5-6. ライプニッツの定理を用いて、次の高次導関数を求めよ。 (1) $(x^2 \ln|x|)^{(3)}$ (2) $(e^x \sin x)^...

高次導関数ライプニッツの定理微分
2025/5/9