(1) 移動コストyの式を求める。
* A地点からの距離がxの地点に集まる場合、A地点からの移動コストは4x。 * B地点からの距離は∣x−10∣なので、B地点からの移動コストは2∣x−10∣。 * C地点からの距離は∣x−10−d∣なので、C地点からの移動コストはc∣x−10−d∣。 よって、移動コストyは
y=4x+2∣x−10∣+c∣x−10−d∣ 選択肢を見ると絶対値記号がついているので、これが答えとなる。
(2) c=1, d=6のときのyが最小となるxの値を求める。
y=4x+2∣x−10∣+∣x−16∣ 場合分けをして絶対値を外す。
* 0≤x<10のとき、y=4x+2(10−x)+(16−x)=4x+20−2x+16−x=x+36 * 10≤x<16のとき、y=4x+2(x−10)+(16−x)=4x+2x−20+16−x=5x−4 * 16≤x≤16+d=22のとき、y=4x+2(x−10)+(x−16)=4x+2x−20+x−16=7x−36 それぞれの範囲でyの最小値を考える。
* 0≤x<10のとき、y=x+36は増加関数なので、x=0のとき最小値36をとる。 * 10≤x<16のとき、y=5x−4は増加関数なので、x=10のとき最小値46をとる。 * 16≤x≤22のとき、y=7x−36は増加関数なので、x=16のとき最小値76をとる。 0≤x<10の区間において、xが10に近づくほどyの値は小さくなる。 10≤x<16の区間において、x=10のときy=46となる。 したがって、x=10の時に最小の値をとると考えられる。 (3) 移動コストが最小となる地点がB地点のみとなるようなcの値の範囲を求める。
B地点に集まる、つまりx=10でyが最小となる条件を考える。 y=4x+2∣x−10∣+c∣x−10−d∣ x=10のとき、y=40+c∣−d∣=40+cd xが10より少し小さいときを考えると、y=4x+2(10−x)+c(10+d−x)=4x+20−2x+10c+cd−cx=2x+20+10c+cd−cx xが10より少し大きいときを考えると、y=4x+2(x−10)+c(x−10−d)=4x+2x−20+cx−10c−cd=6x−20+cx−10c−cd y′(10−)>0かつy′(10+)<0となる必要がある。 x<10のとき傾き2−c>0より、c<2 x>10のとき傾き6+c>0より、c>−6 c>0より、0<c<2 x=10で最小となるためには、yがx=10で微分不可能となり、そこで極小となる必要がある。これは、0<c<2のとき成り立つ。 しかし、最小となる地点がB地点のみとなるには、0<c≤2である必要がある。 なぜなら、c=2のとき、y=4x+2|x-10|+2|x-10-d|となり、x<10のとき傾きは0になってしまう。
したがって、移動コストが最小となる地点がB地点のみとなるようなcの値の範囲は0<c≤2となる。 最も小さいものは0より大きく、限りなく0に近い値となる。最も大きい値は2となる。