A地点、B地点、C地点が一直線上に並んでおり、A地点からB地点までの距離は10km、B地点からC地点までの距離はd kmである。A地点に4人、B地点に2人、C地点にc人いる。集まる場所をA地点からx kmの地点としたときの移動コストyを求める。その後、c=1、d=6のときのyが最小となるxの値を求め、移動コストが最小となる地点がB地点のみとなるようなcの値の範囲を求める。

応用数学最適化絶対値微分場合分け最小値
2025/5/9

1. 問題の内容

A地点、B地点、C地点が一直線上に並んでおり、A地点からB地点までの距離は10km、B地点からC地点までの距離はd kmである。A地点に4人、B地点に2人、C地点にc人いる。集まる場所をA地点からx kmの地点としたときの移動コストyを求める。その後、c=1、d=6のときのyが最小となるxの値を求め、移動コストが最小となる地点がB地点のみとなるようなcの値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1) 移動コストyの式を求める。
* A地点からの距離がxの地点に集まる場合、A地点からの移動コストは4x4x
* B地点からの距離はx10|x-10|なので、B地点からの移動コストは2x102|x-10|
* C地点からの距離はx10d|x-10-d|なので、C地点からの移動コストはcx10dc|x-10-d|
よって、移動コストyは
y=4x+2x10+cx10dy = 4x + 2|x-10| + c|x-10-d|
選択肢を見ると絶対値記号がついているので、これが答えとなる。
(2) c=1, d=6のときのyが最小となるxの値を求める。
y=4x+2x10+x16y = 4x + 2|x-10| + |x-16|
場合分けをして絶対値を外す。
* 0x<100 \le x < 10のとき、y=4x+2(10x)+(16x)=4x+202x+16x=x+36y = 4x + 2(10-x) + (16-x) = 4x + 20 - 2x + 16 - x = x + 36
* 10x<1610 \le x < 16のとき、y=4x+2(x10)+(16x)=4x+2x20+16x=5x4y = 4x + 2(x-10) + (16-x) = 4x + 2x - 20 + 16 - x = 5x - 4
* 16x16+d=2216 \le x \le 16+d = 22のとき、y=4x+2(x10)+(x16)=4x+2x20+x16=7x36y = 4x + 2(x-10) + (x-16) = 4x + 2x - 20 + x - 16 = 7x - 36
それぞれの範囲でyの最小値を考える。
* 0x<100 \le x < 10のとき、y=x+36y = x + 36は増加関数なので、x=0x=0のとき最小値36をとる。
* 10x<1610 \le x < 16のとき、y=5x4y = 5x - 4は増加関数なので、x=10x=10のとき最小値46をとる。
* 16x2216 \le x \le 22のとき、y=7x36y = 7x - 36は増加関数なので、x=16x=16のとき最小値76をとる。
0x<100 \le x < 10の区間において、xxが10に近づくほどyの値は小さくなる。
10x<1610 \le x < 16の区間において、x=10x=10のときy=46y=46となる。
したがって、x=10x=10の時に最小の値をとると考えられる。
(3) 移動コストが最小となる地点がB地点のみとなるようなcの値の範囲を求める。
B地点に集まる、つまりx=10x=10でyが最小となる条件を考える。
y=4x+2x10+cx10dy = 4x + 2|x-10| + c|x-10-d|
x=10x=10のとき、y=40+cd=40+cdy = 40 + c| -d | = 40 + cd
xx1010より少し小さいときを考えると、y=4x+2(10x)+c(10+dx)=4x+202x+10c+cdcx=2x+20+10c+cdcxy = 4x + 2(10-x) + c(10+d-x)=4x + 20 - 2x + 10c + cd -cx= 2x + 20+10c+cd-cx
xx1010より少し大きいときを考えると、y=4x+2(x10)+c(x10d)=4x+2x20+cx10ccd=6x20+cx10ccdy = 4x + 2(x-10) + c(x-10-d)=4x + 2x - 20 + cx - 10c - cd = 6x-20+cx-10c-cd
x=10x=10で最小となるためには、
y(10)>0y'(10-)>0かつy(10+)<0y'(10+)<0となる必要がある。
x<10x<10のとき傾き2c>02-c>0より、c<2c<2
x>10x>10のとき傾き6+c>06+c>0より、c>6c>-6
c>0c>0より、0<c<20<c<2
x=10で最小となるためには、yがx=10で微分不可能となり、そこで極小となる必要がある。これは、0<c<20 < c < 2のとき成り立つ。
しかし、最小となる地点がB地点のみとなるには、0<c20 < c \le 2である必要がある。
なぜなら、c=2のとき、y=4x+2|x-10|+2|x-10-d|となり、x<10のとき傾きは0になってしまう。
したがって、移動コストが最小となる地点がB地点のみとなるようなcの値の範囲は0<c20 < c \le 2となる。
最も小さいものは0より大きく、限りなく0に近い値となる。最も大きい値は2となる。

3. 最終的な答え

ク: ①
ケ: ①
コ: 0
サ: 2

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