ある等差数列 $\{a_n\}$ において、 $a_{15}+a_{16}+a_{17} = -2622$ $a_{99}+a_{103} = -1238$ が成立している。 (1) この等差数列の初項と公差を求めよ。 (2) この等差数列の初項から第 $n$ 項までの和を $S_n$ とするとき、$S_n$ が最小となる $n$ の値を求めよ。

代数学数列等差数列初項公差最大値・最小値
2025/5/12

1. 問題の内容

ある等差数列 {an}\{a_n\} において、
a15+a16+a17=2622a_{15}+a_{16}+a_{17} = -2622
a99+a103=1238a_{99}+a_{103} = -1238
が成立している。
(1) この等差数列の初項と公差を求めよ。
(2) この等差数列の初項から第 nn 項までの和を SnS_n とするとき、SnS_n が最小となる nn の値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 初項を aa、公差を dd とすると、an=a+(n1)da_n = a+(n-1)d と表せる。
与えられた条件より、
a15+a16+a17=(a+14d)+(a+15d)+(a+16d)=3a+45d=2622a_{15}+a_{16}+a_{17} = (a+14d)+(a+15d)+(a+16d) = 3a+45d = -2622
a99+a103=(a+98d)+(a+102d)=2a+200d=1238a_{99}+a_{103} = (a+98d)+(a+102d) = 2a+200d = -1238
2つの式を整理すると、
3a+45d=26223a+45d = -2622 (1)
2a+200d=12382a+200d = -1238 (2)
(1) ×2\times 2 - (2) ×3\times 3 を計算すると、
(6a+90d)(6a+600d)=5244(3714)(6a+90d) - (6a+600d) = -5244 - (-3714)
510d=1530-510d = -1530
d=3d=3
d=3d=3 を (1) に代入すると、
3a+45(3)=26223a+45(3) = -2622
3a+135=26223a+135 = -2622
3a=27573a = -2757
a=919a = -919
したがって、初項は 919-919、公差は 33 である。
(2) SnS_n が最小となる nn を求める。
Sn=n2(2a+(n1)d)S_n = \frac{n}{2}(2a+(n-1)d) であり、a=919a=-919d=3d=3 を代入すると、
Sn=n2(2(919)+(n1)3)=n2(1838+3n3)=n2(3n1841)S_n = \frac{n}{2}(2(-919)+(n-1)3) = \frac{n}{2}(-1838+3n-3) = \frac{n}{2}(3n-1841)
SnS_n が最小となるのは、ana_n が初めて正の値をとる手前まで和をとるときである。
an=a+(n1)d=919+(n1)3=3n922a_n = a+(n-1)d = -919+(n-1)3 = 3n-922
an>0a_n > 0 となる nn を求める。
3n922>03n-922 > 0
3n>9223n > 922
n>9223307.33n > \frac{922}{3} \approx 307.33
したがって、初めて正になるのは n=308n=308 のときである。
a307=3(307)922=921922=1a_{307} = 3(307)-922 = 921-922 = -1
a308=3(308)922=924922=2a_{308} = 3(308)-922 = 924-922 = 2
SnS_n が最小となるのは n=307n=307 である。

3. 最終的な答え

(1) 初項: 919-919, 公差: 33
(2) n=307n=307

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