空間内の3つのベクトル $\vec{a} = \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \\ -1 \end{pmatrix}$, $\vec{b} = \begin{pmatrix} 1 \\ -1 \\ 1 \end{pmatrix}$, $\vec{c} = \begin{pmatrix} -1 \\ 1 \\ 1 \end{pmatrix}$ が与えられている。 (1) $\vec{a}$ と $\vec{b}$ を2辺とする平行四辺形の面積を求める。 (2) $\vec{a}$, $\vec{b}$, $\vec{c}$ を3辺とする平行六面体の体積を求める。 (3) $\vec{b}$ と $\vec{c}$ に垂直な単位ベクトルを求める。

幾何学ベクトル外積スカラー三重積平行四辺形平行六面体
2025/5/13
## 問題1

1. 問題の内容

空間内の3つのベクトル a=(111)\vec{a} = \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \\ -1 \end{pmatrix}, b=(111)\vec{b} = \begin{pmatrix} 1 \\ -1 \\ 1 \end{pmatrix}, c=(111)\vec{c} = \begin{pmatrix} -1 \\ 1 \\ 1 \end{pmatrix} が与えられている。
(1) a\vec{a}b\vec{b} を2辺とする平行四辺形の面積を求める。
(2) a\vec{a}, b\vec{b}, c\vec{c} を3辺とする平行六面体の体積を求める。
(3) b\vec{b}c\vec{c} に垂直な単位ベクトルを求める。

2. 解き方の手順

(1) 平行四辺形の面積は、a\vec{a}b\vec{b} の外積の絶対値で与えられる。
まず、外積 a×b\vec{a} \times \vec{b} を計算する。
a×b=((1)(1)(1)(1)(1)(1)(1)(1)(1)(1)(1)(1))=(111111)=(022)\vec{a} \times \vec{b} = \begin{pmatrix} (1)(1) - (-1)(-1) \\ (-1)(1) - (1)(1) \\ (1)(-1) - (1)(1) \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 - 1 \\ -1 - 1 \\ -1 - 1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ -2 \\ -2 \end{pmatrix}
次に、外積の絶対値を計算する。
a×b=(0)2+(2)2+(2)2=0+4+4=8=22|\vec{a} \times \vec{b}| = \sqrt{(0)^2 + (-2)^2 + (-2)^2} = \sqrt{0 + 4 + 4} = \sqrt{8} = 2\sqrt{2}
(2) 平行六面体の体積は、a\vec{a}, b\vec{b}, c\vec{c} のスカラー三重積の絶対値で与えられる。スカラー三重積は、a(b×c)\vec{a} \cdot (\vec{b} \times \vec{c}) で計算できる。
まず、b×c\vec{b} \times \vec{c} を計算する。
b×c=((1)(1)(1)(1)(1)(1)(1)(1)(1)(1)(1)(1))=(111111)=(220)\vec{b} \times \vec{c} = \begin{pmatrix} (-1)(1) - (1)(1) \\ (1)(-1) - (1)(1) \\ (1)(1) - (-1)(-1) \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -1 - 1 \\ -1 - 1 \\ 1 - 1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -2 \\ -2 \\ 0 \end{pmatrix}
次に、a(b×c)\vec{a} \cdot (\vec{b} \times \vec{c}) を計算する。
a(b×c)=(1)(2)+(1)(2)+(1)(0)=22+0=4\vec{a} \cdot (\vec{b} \times \vec{c}) = (1)(-2) + (1)(-2) + (-1)(0) = -2 - 2 + 0 = -4
最後に、スカラー三重積の絶対値を計算する。
a(b×c)=4=4|\vec{a} \cdot (\vec{b} \times \vec{c})| = |-4| = 4
(3) b\vec{b}c\vec{c} に垂直なベクトルは、b×c\vec{b} \times \vec{c} で与えられる。すでに計算済みで、b×c=(220)\vec{b} \times \vec{c} = \begin{pmatrix} -2 \\ -2 \\ 0 \end{pmatrix} である。
単位ベクトルを求めるには、このベクトルをその絶対値で割る。
b×c=(2)2+(2)2+(0)2=4+4+0=8=22|\vec{b} \times \vec{c}| = \sqrt{(-2)^2 + (-2)^2 + (0)^2} = \sqrt{4 + 4 + 0} = \sqrt{8} = 2\sqrt{2}
単位ベクトルは、b×cb×c=122(220)=(1/21/20)\frac{\vec{b} \times \vec{c}}{|\vec{b} \times \vec{c}|} = \frac{1}{2\sqrt{2}} \begin{pmatrix} -2 \\ -2 \\ 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -1/\sqrt{2} \\ -1/\sqrt{2} \\ 0 \end{pmatrix}
もう一つの単位ベクトルは、符号を反転させたもの、(1/21/20)\begin{pmatrix} 1/\sqrt{2} \\ 1/\sqrt{2} \\ 0 \end{pmatrix}

3. 最終的な答え

(1) 平行四辺形の面積: 222\sqrt{2}
(2) 平行六面体の体積: 4
(3) 単位ベクトル: (1/21/20)\begin{pmatrix} -1/\sqrt{2} \\ -1/\sqrt{2} \\ 0 \end{pmatrix} または (1/21/20)\begin{pmatrix} 1/\sqrt{2} \\ 1/\sqrt{2} \\ 0 \end{pmatrix}

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