袋の中に赤玉2個と白玉1個が入っている。この袋から玉を1つ取り出し、色を確認した後、袋に戻すという試行を$n$回繰り返す。赤玉が奇数回出る確率を$a_n$とするとき、以下の問いに答える。 (1) $a_{n+1}$を$a_n$を用いて表せ。 (2) $a_n$を求めよ。

確率論・統計学確率漸化式等比数列確率変数
2025/5/13

1. 問題の内容

袋の中に赤玉2個と白玉1個が入っている。この袋から玉を1つ取り出し、色を確認した後、袋に戻すという試行をnn回繰り返す。赤玉が奇数回出る確率をana_nとするとき、以下の問いに答える。
(1) an+1a_{n+1}ana_nを用いて表せ。
(2) ana_nを求めよ。

2. 解き方の手順

(1) n+1n+1回目に赤玉が奇数回出るのは、以下の2つの場合がある。
* nn回目に赤玉が奇数回出ていて、n+1n+1回目に白玉が出る場合。
* nn回目に赤玉が偶数回出ていて、n+1n+1回目に赤玉が出る場合。
nn回目に赤玉が奇数回出る確率はana_nであるから、nn回目に赤玉が偶数回出る確率は1an1-a_nである。
n+1n+1回目に白玉が出る確率は13\frac{1}{3}、赤玉が出る確率は23\frac{2}{3}である。
したがって、an+1a_{n+1}は以下の式で表される。
an+1=an13+(1an)23a_{n+1} = a_n \cdot \frac{1}{3} + (1-a_n) \cdot \frac{2}{3}
an+1=13an+2323ana_{n+1} = \frac{1}{3} a_n + \frac{2}{3} - \frac{2}{3} a_n
an+1=13an+23a_{n+1} = -\frac{1}{3} a_n + \frac{2}{3}
(2) (1)で求めた漸化式を解く。
an+1=13an+23a_{n+1} = -\frac{1}{3} a_n + \frac{2}{3}は、特性方程式x=13x+23x = -\frac{1}{3}x + \frac{2}{3}を解くと、
x=12x = \frac{1}{2}であるから、以下の式に変形できる。
an+112=13(an12)a_{n+1} - \frac{1}{2} = -\frac{1}{3} (a_n - \frac{1}{2})
数列{an12}\{a_n - \frac{1}{2}\}は、初項a112a_1 - \frac{1}{2}、公比13-\frac{1}{3}の等比数列である。
a1a_1は、1回目に赤玉が出る確率なので、a1=23a_1 = \frac{2}{3}である。
したがって、a112=2312=16a_1 - \frac{1}{2} = \frac{2}{3} - \frac{1}{2} = \frac{1}{6}である。
よって、
an12=16(13)n1a_n - \frac{1}{2} = \frac{1}{6} \cdot (-\frac{1}{3})^{n-1}
an=16(13)n1+12a_n = \frac{1}{6} \cdot (-\frac{1}{3})^{n-1} + \frac{1}{2}
an=12+16(13)n1a_n = \frac{1}{2} + \frac{1}{6} (-\frac{1}{3})^{n-1}

3. 最終的な答え

(1) an+1=13an+23a_{n+1} = -\frac{1}{3} a_n + \frac{2}{3}
(2) an=12+16(13)n1a_n = \frac{1}{2} + \frac{1}{6} (-\frac{1}{3})^{n-1}

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