(1) $m$ と $n$ を自然数とする。 (i) 以下の命題の否定命題を作れ。 (a) $m, n$ の少なくとも一方は4の倍数である。 (b) $m+3$ は4の倍数である、または $mn$ は8以上である。 (ii) (i)(b)の否定命題が成り立つような組 $(m, n)$ をすべて求めよ。 (2) 次の写像 $f$ が単射であるか、また全射であるかを判定せよ。 (i) $f: \mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R}, x \mapsto 4x$ (ii) $f: \mathbb{N} \rightarrow \mathbb{N}, n \mapsto$ ($n$ を10進数で表記したときの桁数)
2025/5/16
1. 問題の内容
(1) と を自然数とする。
(i) 以下の命題の否定命題を作れ。
(a) の少なくとも一方は4の倍数である。
(b) は4の倍数である、または は8以上である。
(ii) (i)(b)の否定命題が成り立つような組 をすべて求めよ。
(2) 次の写像 が単射であるか、また全射であるかを判定せよ。
(i)
(ii) ( を10進数で表記したときの桁数)
2. 解き方の手順
(1)(i)(a) の否定:
「 の少なくとも一方は4の倍数である」の否定は「 も も4の倍数ではない」となる。
(1)(i)(b) の否定:
「 は4の倍数である、または は8以上である」の否定は、「 は4の倍数ではなく、かつ は8より小さい」となる。
(1)(ii)
(i)(b)の否定命題は「 は4の倍数ではなく、かつ 」である。
は自然数なので、 の取りうる値は である。
の組み合わせを考えると、
これらのうち、 が4の倍数でないものを探す。
が4の倍数となるのは、 のとき。つまり、が4の倍数とならないのは のとき。
(2)(i)
単射:
となるので単射である。
全射:
任意の に対して、 とすれば、 となるので全射である。
(2)(ii)
( を10進数で表記したときの桁数)
単射:
より、単射ではない。
全射:
任意の に対して、 とすれば、 となるので全射である。
3. 最終的な答え
(1)(i)(a) の否定: も も4の倍数ではない。
(1)(i)(b) の否定: は4の倍数ではなく、かつ
(1)(ii):
(2)(i): 単射であり、全射である。
(2)(ii): 単射ではなく、全射である。