放物線 $y=x^2-4x$ 上の点 $P(5,5)$ と原点 $O(0,0)$ における2つの接線の交点 $Q$ の座標を求め、放物線と2つの接線で囲まれた部分の面積を求めます。

1. 問題の内容

放物線 $y=x^2-4x$ 上の点 $P(5,5)$ と原点 $O(0,0)$ における2つの接線の交点 $Q$ の座標を求め、放物線と2つの接線で囲まれた部分の面積を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 点Qの座標を求める

まず、放物線 $y=x^2-4x$ 上の点 $(t, t^2-4t)$ における接線を求めます。

$y'=2x-4$ なので、点 $(t, t^2-4t)$ における接線の傾きは $2t-4$ です。

したがって、接線の方程式は

$y - (t^2-4t) = (2t-4)(x-t)$

$y = (2t-4)x - 2t^2 + 4t + t^2 - 4t$

$y = (2t-4)x - t^2$

となります。

点 $P(5,5)$ における接線を求めるには、$t=5$ を代入します。

$y = (2(5)-4)x - 5^2$

$y = 6x - 25$

原点 $O(0,0)$ における接線を求めるには、$t=0$ を代入します。

$y = (2(0)-4)x - 0^2$

$y = -4x$

2つの接線の交点 $Q$ の座標を求めるには、連立方程式を解きます。

$\begin{cases} y = 6x - 25 \\ y = -4x \end{cases}$

$6x - 25 = -4x$

$10x = 25$

$x = \frac{25}{10} = \frac{5}{2}$

$y = -4 \cdot \frac{5}{2} = -10$

よって、点 $Q$ の座標は $(\frac{5}{2}, -10)$ です。

(2) 放物線と2つの接線で囲まれた部分の面積を求める

放物線 $y=x^2-4x$ と接線 $y=6x-25$ の交点の $x$ 座標は $x=5$ です。

放物線 $y=x^2-4x$ と接線 $y=-4x$ の交点の $x$ 座標は $x=0$ です。

2つの接線の交点の $x$ 座標は $x=\frac{5}{2}$ です。

求める面積は、放物線と接線 $y=-4x$ で囲まれた部分の面積と、放物線と接線 $y=6x-25$ で囲まれた部分の面積の和から、2つの接線で囲まれた三角形の面積を引いたものになります。

放物線と接線 $y=-4x$ で囲まれた部分の面積は

$\int_0^5 (x^2-4x - (-4x)) dx = \int_0^5 x^2 dx = [\frac{1}{3}x^3]_0^5 = \frac{125}{3}$

放物線と接線 $y=6x-25$ で囲まれた部分の面積は

$\int_5^5 ((6x-25)-(x^2-4x)) dx = \int_5^5 (-x^2+10x-25)dx=0$

求める面積は

$\int_{0}^{5/2}(-4x-(x^2-4x))dx + \int_{5/2}^{5} (6x-25-(x^2-4x))dx = \int_{0}^{5/2}(-x^2)dx+\int_{5/2}^5(-x^2+10x-25)dx = [-\frac{1}{3}x^3]_0^{5/2}+[-\frac{1}{3}x^3+5x^2-25x]_{5/2}^5=[-\frac{1}{3}\cdot (\frac{5}{2})^3]+[-\frac{1}{3}(125)+5(25)-25(5)-(-\frac{1}{3}(\frac{5}{2})^3+5(\frac{5}{2})^2-25(\frac{5}{2}))]=-\frac{125}{24} + [-\frac{125}{3}+125-125+\frac{125}{24}-\frac{125}{4}+\frac{125}{2}] = -\frac{125}{24} - \frac{125}{3} + \frac{125}{24} - \frac{125}{4} + \frac{125}{2} = -\frac{125}{3} - \frac{125}{4} + \frac{125}{2} = \frac{-500 - 375 + 750}{12}= \frac{-125}{12}+\frac{200}{12}\times 3=\frac{125}{12}$

放物線と2つの接線で囲まれた面積は $\frac{125}{12}$ です。

3. 最終的な答え

(1) 点Qの座標は $(\frac{5}{2}, -10)$

(2) 放物線と2つの接線で囲まれた部分の面積は $\frac{125}{12}$