実数 $a$ に対して、3辺の長さがそれぞれ $a-1, a, a+1$ である三角形が存在する条件、その三角形が鈍角三角形となる条件を求める。また、内角が $120^\circ$ となる時の $a$ の値と、その時の外接円の半径を求める。

幾何学三角形三角不等式鈍角三角形余弦定理正弦定理外接円
2025/5/18

1. 問題の内容

実数 aa に対して、3辺の長さがそれぞれ a1,a,a+1a-1, a, a+1 である三角形が存在する条件、その三角形が鈍角三角形となる条件を求める。また、内角が 120120^\circ となる時の aa の値と、その時の外接円の半径を求める。

2. 解き方の手順

(ア) 三角形が存在する条件(三角形の成立条件)を考える。
3辺の長さ a1,a,a+1a-1, a, a+1 が正である必要があるので、a>1a>1
また、三角形の成立条件から、
a1+a>a+1a-1 + a > a+1
a1+a+1>aa-1 + a+1 > a
a+a+1>a1a + a+1 > a-1
これらの不等式を解くと、
2a1>a+12a-1 > a+1 より a>2a > 2
2a>a2a > a より a>0a > 0
2a+1>a12a+1 > a-1 より a>2a > -2
したがって、a>2a>2
(イ) 鈍角三角形になる条件を考える。
最長の辺は a+1a+1 なので、(a+1)2>(a1)2+a2(a+1)^2 > (a-1)^2 + a^2 が成り立つ。
a2+2a+1>a22a+1+a2a^2 + 2a + 1 > a^2 - 2a + 1 + a^2
0>a24a0 > a^2 - 4a
a24a<0a^2 - 4a < 0
a(a4)<0a(a-4) < 0
0<a<40 < a < 4
a>2a>2 とあわせて、2<a<42 < a < 4
(ウ) 1つの内角が 120120^\circ となる時を考える。
a+1a+1 が対辺となる角が 120120^\circ の時、余弦定理より、
(a+1)2=(a1)2+a22(a1)acos120(a+1)^2 = (a-1)^2 + a^2 - 2(a-1)a \cos 120^\circ
a2+2a+1=a22a+1+a22(a1)a(12)a^2 + 2a + 1 = a^2 - 2a + 1 + a^2 - 2(a-1)a (-\frac{1}{2})
a2+2a+1=a22a+1+a2+a(a1)a^2 + 2a + 1 = a^2 - 2a + 1 + a^2 + a(a-1)
a2+2a+1=a22a+1+a2+a2aa^2 + 2a + 1 = a^2 - 2a + 1 + a^2 + a^2 - a
0=2a25a0 = 2a^2 - 5a
a(2a5)=0a(2a-5) = 0
a>2a>2 より a=52a = \frac{5}{2}
(エ) 外接円の半径を求める。
a=52a=\frac{5}{2} のとき、各辺の長さは a1=32,a=52,a+1=72a-1 = \frac{3}{2}, a = \frac{5}{2}, a+1 = \frac{7}{2}
120120^\circ の対辺の長さは a+1=72a+1=\frac{7}{2}
正弦定理より、2R=72sin1202R = \frac{\frac{7}{2}}{\sin 120^\circ}
sin120=32\sin 120^\circ = \frac{\sqrt{3}}{2} より
2R=7232=73=7332R = \frac{\frac{7}{2}}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{7}{\sqrt{3}} = \frac{7\sqrt{3}}{3}
R=736R = \frac{7\sqrt{3}}{6}

3. 最終的な答え

ア:a>2a > 2
イ:2<a<42 < a < 4
ウ:a=52a = \frac{5}{2}
エ:736\frac{7\sqrt{3}}{6}

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