$A = x^2 + y$, $B = 2 + y - y^2$, $C = 4x + 1$ とする。 (1) $A+B+C$ を因数分解せよ。 (2) $ABC$ を展開した多項式は、$x$ に着目すると何次式か。また、そのときの $x$ の項の係数と定数項は何か。

1. 問題の内容

$A = x^2 + y$, $B = 2 + y - y^2$, $C = 4x + 1$ とする。

(1) $A+B+C$ を因数分解せよ。

(2) $ABC$ を展開した多項式は、$x$ に着目すると何次式か。また、そのときの $x$ の項の係数と定数項は何か。

2. 解き方の手順

(1) $A+B+C$ を計算し、因数分解する。

$A+B+C = (x^2 + y) + (2 + y - y^2) + (4x + 1) = x^2 + 4x - y^2 + 2y + 3$

$x^2 + 4x + 4 - y^2 + 2y - 1 = (x+2)^2 - (y-1)^2$

差の二乗の因数分解の公式 $a^2 - b^2 = (a+b)(a-b)$ を用いると、

$(x+2+y-1)(x+2-y+1) = (x+y+1)(x-y+3)$

(2) $ABC = (x^2+y)(2+y-y^2)(4x+1)$ を展開する。$x$ に着目するので、$x$ の次数が最も高い項を考える。

$x^2(4x) = 4x^3$

よって、$ABC$ は $x$ に着目すると3次式である。

$x$ の項は、$x^2, y, 2+y-y^2, 4x, 1$ から $x$ の項を作る必要がある。

$x$ の項は、$x^2(2+y-y^2)(4x+1)$ の $x$ の係数を求める必要がある。

$ABC$を展開した時のxの項は、$(x^2+y)(2+y-y^2)(4x+1)$なので、$x$の項は$y(2+y-y^2)(4x)+ (x^2+y)(2+y-y^2)(1)$となる。

定数項は、$x$ を含まない項なので、$y(2+y-y^2)(1) = 2y+y^2-y^3$

$A=x^2+y, B=2+y-y^2, C=4x+1$より、

$ABC = (x^2+y)(2+y-y^2)(4x+1)$

$=(x^2+y)(4x(2+y-y^2) + (2+y-y^2))$

$=(x^2+y)(8x+4xy-4xy^2+2+y-y^2)$

$=(x^2+y)(8x+(4y-4y^2)x+(2+y-y^2))$

$=8x^3+(4y-4y^2)x^3+(2+y-y^2)x^2+8xy+(4y^2-4y^3)x+y(2+y-y^2)$

$=8x^3+(4y-4y^2)x^3+(2+y-y^2)x^2+8xy+(4y^2-4y^3)x+2y+y^2-y^3$

よって、$x$ の項の係数は、$8y+4y^2-4y^3$, 定数項は$2y+y^2-y^3$

3. 最終的な答え

(1) $(x+y+1)(x-y+3)$

(2) $x$ に着目すると3次式。$x$ の項の係数は $8y + 4y^2 - 4y^3$。定数項は $2y + y^2 - y^3$。