(1) 一般項が与えられた数列の和の計算
一般項を an=4n2+3n−1 とします。初項から第10項までの和 S10 は、∑n=110an で計算できます。 ∑ の公式 ∑k=1nk=2n(n+1), ∑k=1nk2=6n(n+1)(2n+1) を用います。 S10=∑n=110(4n2+3n−1) =4∑n=110n2+3∑n=110n−∑n=1101 =4⋅610(10+1)(2⋅10+1)+3⋅210(10+1)−10 =4⋅610⋅11⋅21+3⋅210⋅11−10 =4⋅385+3⋅55−10 =1540+165−10 (2) 和の計算(部分分数分解)
∑k=1100k(k+1)1 を計算します。k(k+1)1 は部分分数分解できます。 k(k+1)1=k1−k+11 したがって、
∑k=1100k(k+1)1=∑k=1100(k1−k+11) =(1−21)+(21−31)+(31−41)+...+(1001−1011) これは telescoping sum と呼ばれるもので、多くの項が打ち消しあいます。
∑k=1100(k1−k+11)=1−1011=101101−1=101100 (3) 数列の一般項の計算
与えられた数列は 1,3,7,13,21,31,... です。階差数列を求めてみます。 階差数列 bn は 2,4,6,8,10,... となります。 bn は等差数列であり、一般項は bn=2n となります。 元の数列 an の一般項を求めます。n≥2 のとき、 an=a1+∑k=1n−1bk=1+∑k=1n−12k=1+2∑k=1n−1k =1+2⋅2(n−1)n=1+n(n−1)=1+n2−n=n2−n+1 n=1 のとき、a1=12−1+1=1 となり、これは初項と一致します。 したがって、一般項は an=n2−n+1 です。 **