座標平面上の曲線 $C: y = x^3 - 3x$ と点 $P(p, q)$ を考える。ただし、$p > 0$ とする。 (1) 曲線 $C$ 上の点 $(t, t^3 - 3t)$ における $C$ の接線の方程式を $t$ を用いて表す。 (2) 点 $P$ を通る $C$ の接線がちょうど2本あるための $p, q$ の満たす条件を求める。 (3) $p, q$ が (2) の条件に加えて $q < -2$ を満たすとき、点 $P$ を通る $C$ の2つの接線と $C$ で囲まれた図形の面積を $p$ を用いて表す。

解析学微分接線曲線面積三次関数
2025/5/18

1. 問題の内容

座標平面上の曲線 C:y=x33xC: y = x^3 - 3x と点 P(p,q)P(p, q) を考える。ただし、p>0p > 0 とする。
(1) 曲線 CC 上の点 (t,t33t)(t, t^3 - 3t) における CC の接線の方程式を tt を用いて表す。
(2) 点 PP を通る CC の接線がちょうど2本あるための p,qp, q の満たす条件を求める。
(3) p,qp, q が (2) の条件に加えて q<2q < -2 を満たすとき、点 PP を通る CC の2つの接線と CC で囲まれた図形の面積を pp を用いて表す。

2. 解き方の手順

(1)
曲線 CC の方程式は y=x33xy = x^3 - 3x である。
y=3x23y' = 3x^2 - 3 であるから、点 (t,t33t)(t, t^3 - 3t) における接線の傾きは 3t233t^2 - 3 である。
したがって、接線の方程式は
y(t33t)=(3t23)(xt)y - (t^3 - 3t) = (3t^2 - 3)(x - t)
y=(3t23)x3t3+3t+t33ty = (3t^2 - 3)x - 3t^3 + 3t + t^3 - 3t
y=(3t23)x2t3y = (3t^2 - 3)x - 2t^3
(2)
P(p,q)P(p, q) を通る接線を考えるので、y=(3t23)x2t3y = (3t^2 - 3)x - 2t^3x=p,y=qx = p, y = q を代入すると
q=(3t23)p2t3q = (3t^2 - 3)p - 2t^3
2t33pt2+3p+q=02t^3 - 3pt^2 + 3p + q = 0
f(t)=2t33pt2+3p+qf(t) = 2t^3 - 3pt^2 + 3p + q とおくと、f(t)=0f(t) = 0 が異なる2つの実数解をもつような p,qp, q の条件を求めればよい。
f(t)=6t26pt=6t(tp)f'(t) = 6t^2 - 6pt = 6t(t - p)
f(t)=0f'(t) = 0 とすると t=0,pt = 0, p
f(0)=3p+qf(0) = 3p + q
f(p)=2p33p3+3p+q=p3+3p+qf(p) = 2p^3 - 3p^3 + 3p + q = -p^3 + 3p + q
f(t)=0f(t) = 0 が異なる2つの実数解をもつのは、f(0)=0f(0) = 0 または f(p)=0f(p) = 0 のときである。
(i) f(0)=0f(0) = 0 のとき、 3p+q=03p + q = 0 すなわち q=3pq = -3p
このとき、 f(t)=2t33pt2=t2(2t3p)=0f(t) = 2t^3 - 3pt^2 = t^2(2t - 3p) = 0
t=0t = 0 (重解), t=32pt = \frac{3}{2}p
(ii) f(p)=0f(p) = 0 のとき、 p3+3p+q=0-p^3 + 3p + q = 0 すなわち q=p33pq = p^3 - 3p
このとき、f(t)=2t33pt2+3p+p33p=2t33pt2+p3=(tp)2(2t+p)=0f(t) = 2t^3 - 3pt^2 + 3p + p^3 - 3p = 2t^3 - 3pt^2 + p^3 = (t - p)^2(2t + p) = 0
t=pt = p (重解), t=12pt = -\frac{1}{2}p
f(0)f(p)=(3p+q)(p3+3p+q)=0f(0) \cdot f(p) = (3p + q)(-p^3 + 3p + q) = 0
q=3pq = -3p または q=p33pq = p^3 - 3p
(3)
q=3pq = -3p かつ q<2q < -2 より、 3p<2-3p < -2 すなわち p>23p > \frac{2}{3}
q=p33pq = p^3 - 3p かつ q<2q < -2 より、 p33p<2p^3 - 3p < -2 すなわち p33p+2<0p^3 - 3p + 2 < 0
(p1)2(p+2)<0(p - 1)^2(p + 2) < 0
p>0p > 0 より、 p1p \neq 1 かつ p+2>0p + 2 > 0 だから、p=1p = 1 がありえないので、p=1p = 1は除外されます。
このとき p>0p > 0 なので、p=1p = 1
したがって、p=1p = 1
P(p,q)P(p, q)を通り曲線C:y=x33xC: y=x^3-3xに接する2つの接線のttの値は、0032p\frac{3}{2}pもしくは、pp12p-\frac{1}{2}p
2つの接線の交点のxx座標は、t1,t2t_1, t_2とすると、(t1+t22)2=Area3(\frac{t_1+t_2}{2})^2 = \frac{Area}{3}
S=112(t1+t2)/24=112p4=(t2t1)4S = \frac{1}{12} |(t_1 + t_2)/2|^4 = \frac{1}{12}|p|^4= (t_2-t_1)^4

3. 最終的な答え

(1) y=(3t23)x2t3y = (3t^2 - 3)x - 2t^3
(2) q=3pq = -3p または q=p33pq = p^3 - 3p
(3) 43(1p3/2+3/2p)\frac{4}{3} (1-p^3/2+3/2 p)

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