ある大学の学生60人を対象に、講義P, Q, Rの履修状況を調査した結果が与えられています。 (1) PとQを両方履修している学生が12人であるとき、PかQの少なくとも1つを履修している学生の人数を求めます。 (2) QとRを履修している学生が10人、RとPを履修している学生が8人であるとき、P, Q, Rすべてを履修している学生の人数を求めます。 (3) P, Q, Rのうち1つのみを履修している学生の合計人数を求めます。

確率論・統計学集合包含と排除の原理確率
2025/5/18

1. 問題の内容

ある大学の学生60人を対象に、講義P, Q, Rの履修状況を調査した結果が与えられています。
(1) PとQを両方履修している学生が12人であるとき、PかQの少なくとも1つを履修している学生の人数を求めます。
(2) QとRを履修している学生が10人、RとPを履修している学生が8人であるとき、P, Q, Rすべてを履修している学生の人数を求めます。
(3) P, Q, Rのうち1つのみを履修している学生の合計人数を求めます。

2. 解き方の手順

(1)
PかQの少なくとも1つを履修している学生の人数を求めるには、包含と排除の原理を使います。
n(PQ)=n(P)+n(Q)n(PQ)n(P \cup Q) = n(P) + n(Q) - n(P \cap Q)
ここで、n(P)n(P)はPを履修している学生の数、n(Q)n(Q)はQを履修している学生の数、n(PQ)n(P \cap Q)はPとQの両方を履修している学生の数、n(PQ)n(P \cup Q)はPまたはQを履修している学生の数です。
問題文より、n(P)=38n(P) = 38, n(Q)=24n(Q) = 24, n(PQ)=12n(P \cap Q) = 12なので、
n(PQ)=38+2412=6212=50n(P \cup Q) = 38 + 24 - 12 = 62 - 12 = 50
したがって、PかQの少なくとも1つを履修している学生の数は50人です。
(2)
まず、全体が60人で、誰も履修していない人が1人いるので、n(PQR)=601=59n(P \cup Q \cup R) = 60 - 1 = 59です。
また、n(P)=38n(P)=38, n(Q)=24n(Q)=24, n(R)=20n(R)=20, n(QR)=10n(Q \cap R)=10, n(RP)=8n(R \cap P)=8です。
包含と排除の原理より、
n(PQR)=n(P)+n(Q)+n(R)n(PQ)n(QR)n(RP)+n(PQR)n(P \cup Q \cup R) = n(P) + n(Q) + n(R) - n(P \cap Q) - n(Q \cap R) - n(R \cap P) + n(P \cap Q \cap R)
59=38+24+2012108+n(PQR)59 = 38 + 24 + 20 - 12 - 10 - 8 + n(P \cap Q \cap R)
59=8230+n(PQR)59 = 82 - 30 + n(P \cap Q \cap R)
59=52+n(PQR)59 = 52 + n(P \cap Q \cap R)
n(PQR)=5952=7n(P \cap Q \cap R) = 59 - 52 = 7
したがって、P, Q, Rすべてを履修している学生の数は7人です。
(3)
Pのみを履修している学生の数は n(P)n(PQ)n(PR)+n(PQR)=38128+7=25n(P) - n(P \cap Q) - n(P \cap R) + n(P \cap Q \cap R) = 38 - 12 - 8 + 7 = 25
Qのみを履修している学生の数は n(Q)n(PQ)n(QR)+n(PQR)=241210+7=9n(Q) - n(P \cap Q) - n(Q \cap R) + n(P \cap Q \cap R) = 24 - 12 - 10 + 7 = 9
Rのみを履修している学生の数は n(R)n(QR)n(PR)+n(PQR)=20108+7=9n(R) - n(Q \cap R) - n(P \cap R) + n(P \cap Q \cap R) = 20 - 10 - 8 + 7 = 9
したがって、P, Q, Rのうち1つのみを履修している学生の合計人数は 25+9+9=4325 + 9 + 9 = 43人です。

3. 最終的な答え

(1) 50人
(2) 7人
(3) 43人

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