この問題は、2x2行列の行列式を計算する問題と、連立一次方程式の解を判別する問題です。具体的には、まず2つの行列の行列式を計算し、次に2組の連立一次方程式について、係数行列の行列式を計算し、解が一意に定まるかどうかを判定します。

代数学行列式連立一次方程式線形代数
2025/5/19

1. 問題の内容

この問題は、2x2行列の行列式を計算する問題と、連立一次方程式の解を判別する問題です。具体的には、まず2つの行列の行列式を計算し、次に2組の連立一次方程式について、係数行列の行列式を計算し、解が一意に定まるかどうかを判定します。

2. 解き方の手順

(1) 行列式の計算
2x2行列の行列式は、以下のように計算します。
det(abcd)=adbcdet\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} = ad - bc
最初の行列の行列式は、
det(32105)=(3)(5)(2)(10)=15+20=35det\begin{pmatrix} 3 & 2 \\ -10 & 5 \end{pmatrix} = (3)(5) - (2)(-10) = 15 + 20 = 35
2番目の行列の行列式は、
det(25611)=(2)(11)(5)(6)=2230=8det\begin{pmatrix} -2 & 5 \\ 6 & -11 \end{pmatrix} = (-2)(-11) - (5)(6) = 22 - 30 = -8
(2) 連立一次方程式の解の判定
連立一次方程式の解が一意に定まるかどうかは、係数行列の行列式が0でないかどうかで判定できます。行列式が0でなければ解は一意に定まり、0ならば解は存在しないか、無数に存在します。
最初の連立一次方程式は、
x2y=0x - 2y = 0
3x+6y=03x + 6y = 0
係数行列は、
(1236)\begin{pmatrix} 1 & -2 \\ 3 & 6 \end{pmatrix}
その行列式は、(1)(6)(2)(3)=6+6=12(1)(6) - (-2)(3) = 6 + 6 = 12
行列式が0ではないので、解は一意に定まります。
方程式から、x=2yx=2yであるので、3(2y)+6y=03(2y)+6y=0となり、12y=012y=0より、y=0y=0。したがって、x=0x=0
解は(x,y)=(0,0)(x, y) = (0, 0)
2番目の連立一次方程式は、
11x10y=511x - 10y = 5
xy=2x - y = 2
係数行列は、
(111011)\begin{pmatrix} 11 & -10 \\ 1 & -1 \end{pmatrix}
その行列式は、(11)(1)(10)(1)=11+10=1(11)(-1) - (-10)(1) = -11 + 10 = -1
行列式が0ではないので、解は一意に定まります。
2番目の式から、x=y+2x = y + 2。これを最初の式に代入すると、11(y+2)10y=511(y + 2) - 10y = 5。よって、11y+2210y=511y + 22 - 10y = 5。したがって、y=17y = -17
x=y+2=17+2=15x = y + 2 = -17 + 2 = -15
解は(x,y)=(15,17)(x, y) = (-15, -17)

3. 最終的な答え

行列式の結果:
最初の行列式: 35
2番目の行列式: -8
連立一次方程式の解:
1番目の連立一次方程式の係数行列の行列式:12
1番目の連立一次方程式の解:(0, 0)
2番目の連立一次方程式の係数行列の行列式:-1
2番目の連立一次方程式の解:(-15, -17)

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